山形県鶴岡市出身。中学校からサクソフォンを始めました。県立山形北高校音楽科にピアノ専攻で入学しますが、在学中にアメリカ建国200年祭に全国高等学校選抜バンドのメンバとして参加したことから、サクソフォンの道に進むことを決意しました。1978年同高校を、1982年に東京芸術大学を卒業。その後パリに留学し、1984年パリ国立音楽院を首席で卒業します。この間、故阪口新、故大室勇一、ダニエル・デファイエ、ジャック・テリーに師事しました。現在はソリストとして活動する傍ら、東京コンセルヴァトワール尚美の講師をつとめています。また東京サクソフォーン・ソロイスツの録音にも参加しています。下記のアルバムのクレジットによれば、ソプラノは Selmer Super Action 80 Serie III、それ以外は Serie II を使用しています。
いやー、ほれぼれする音色! 尖ってないけど、芯がしっかりしていて、音が耳元に伸びてきます。小串氏の音色は、私が目標としている音色でもあります。CDでも、実演には及びませんが、よくコントロールされた音色に浸ることができます。収録曲の中には、編曲の善し悪しもありますが、このCDを聞いているとそんなことはどうでもよくなってきてしまいます。中でも夢や星に願いをは絶品。ハーレム・ノクターンがお上品になってしまってるのは、まあ笑って許しましょう。伴奏のジャパン・スーパー・バンドは、東京アカデミック・ウィンド・オーケストラとして発足し、A.リード氏を音楽監督に迎えて改称しました。コンサートも開いていましたが、最近はどうしてるのでしょうか? このアルバムでは、大森義基氏がアルトに、アルモSQの栃尾氏がバリトンに名前があります。
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第一作が好評だったためか、続編が出ました。これも編曲は今一つ笑えるものもありますが、小串氏はそんなことは気にせず?美しい音色で吹きまくっています。1曲だけリード氏のオリジナル曲も収録されていて、個人的には彼の最近の曲はあまり好きではないのですが、しかし楽器を鳴らす・歌わせるツボが押さえられていて感心させられます。一つ欲を言えば、録音がちょっと響き過ぎで、せめてサックスだけでももう少しオン・マイクでしっかり音色をとらえてほしかったな。
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「いつもハッピーに」がモットーの小串氏の、これまたゴキゲンなサウンドのアルバム。冷静に聴けば "ダサい" かもしれない編曲も、小串氏のサックスが奏でると不思議とそんなことは気にならなくなり、楽しい気分になってしまいます。軽い曲がそろっていますが、羽目を外しすぎることなく、それでいてエンターテインメント性たっぷりで、まさに計算し尽くされた演奏。中でもThe カルメンのコミカルな編曲に正面切って挑んだ演奏や、リサイタルでもしばしばアンコールに演奏される瞳がほほえむから(今井美樹の名曲です)のしみじみとさせる美しさが印象的です。
なお、リリース元の音楽之友社のweb pageの「CD」-「管打」で、このCDのジャケットやいくつかの音源を聴くことができます。
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「ハッピーサックス」の第2弾。アルバム全体の雰囲気は前作と同じですが、このアルバムではサクソフォン2重奏+ピアノのチェイサー、アルト5本のその名もバトルというタイトルのオリジナル作が収録されていたり(作曲は天野氏)、藤田玄播氏の作曲によるバラード第1番が収録されていたり、とユニークな企画も事欠きません。なかでも、アルト5本の奏者というのが雲井氏、ビッグホーンズビーのオリタノボッタ氏、田中氏、若手の大和田氏とあまりに個性の異なるメンバー。こんなメンバーがいっしょに吹いたら、どんな音がしてしまうのでしょう?と、ブックレットと同じようなコメントになってしまいましたが、これは聴いてのお楽しみでしょうか。しかし、これはやっぱり実演で聴いてみたいものですね。ミーシャの歌で有名なエブリシングで最後を締めるというのも、いかにも小串氏らしいアルバムだと思います。
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小串氏の演奏といえば、私はヴィヴラートが効いた美しい音色、歌心あふれるメロディ、そして一人よがりではなく客観的で説得力のある音楽という印象をもっているのですが、そんな小串氏の"いいところ"を存分に発揮したアルバムがリリースされました。アルバムタイトルも氏らしくわかりやすく明快。編曲を含めた委嘱作品がほとんどで、どの曲も演奏者と作編曲者とのきっちりとした信頼関係に基づいてかかれていることは明白です、、、なんて小ムツカシイ書き方をしなくても、このアルバムを聴けば、それ以上説明の言葉は要らないでしょう。翼をくださいや大きな古時計、瞳がほほえむからなど、子供から大人まで、クラシックを聴かない方でも楽しめますし(実際、ウチの息子も聴きながら鼻歌唄ってます)、他の曲も然り。さらには、パーティーのBGMにもちょうどよかったりする、素敵なアルバムです。
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