1971年生まれの奏者。1991年から1998年までHDK-ベルリンでヨハネス・エルンストに師事、1994年には渡仏し、ボルドー国立音楽院で、マリー・バーナディッテ・シャリエとジャン=マリ・ロンデックスに師事しました。またイヴァン・ロス、クロード・ドゥラングル、マルカス・ワイス、アルノ・ボーンカンプのマスタークラスにも参加しています。現在は1997年以来、以下レコーディングの益子明美とのデュオの活動に加えて、アンサンブル・モザイクに参加、またベルリン交響楽団をはじめベルリン内外のオーケストラなどへの客演などを行なっています。
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冒頭のクレストンから、サクソフォンとピアノのがっしりとしたサウンドが印象的。先入観もありますが、ああ、やっぱりドイツのサクソフォン・デュオなんだな、と感じました。どの曲も真摯な演奏を繰り広げていますが、音色やフレージングなどさらに柔軟で多彩な、曲作りの「パレット」が欲しい気がしました。デニソフで聴かせる貫禄ある音楽作りなど、実力と素質は備わっている奏者と感じたので、是非得意とする現代音楽系の演奏を聴いてみたいと思いました。
ピアニストの益子明美は大阪音楽大学卒業後、渡米し、ニューイングランド音楽院やボストン音楽院を経て、現在はドイツで活動を行なっています。ロゼルトとのデュオのほか、カラヤン在任中のベルリン・フィルの主席チェロ奏者であったチェリストのヴォルフガング・ベッチャーの来日時の伴奏を務めるなど、多彩な活動を繰り広げています。