Marcus WEISS
は1961年9月20日 Bale の生まれ。チューリヒの音楽学校でイヴァン・ロスのクラスで学んでから渡米しフレデリック・ヘムケに師事しました。各種の現代曲を演奏するアンサンブルに積極的に参加し、電気楽器も含めたソロ・客演活動を行なっています。1989年にはスイス・ソリスト・コンクールで一等賞を得ています。現在トリオ・アッカント、サクソフォン4重奏団XASAXのメンバであり、室内楽をはじめ多彩な活動を行い、主に現代音楽を中心に演奏活動を行なっています。
以下でご紹介した以外に、ユニークな活動としては、クリストファー・ホグウッド指揮バーゼル室内管弦楽団による、原典版「アルルの女」のCD録音に参加しており、このCDのクレジットではワイスが録音で使用した楽器まで記されています。
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主なアルバム
「Portrait」
Musiques Suisses MGB CTS-M 86
- セッコ〜アルト/バリトン・サクソフォン、ピアノと打楽器のための (ミューラー)
Trio Accanto r.1995/7/12
- ATA9〜ソプラノ・サクソフォンのための (ビュース)
XASAX r.2003/2/2
- 断片化された時間〜テナー・サクソフォン、ツィンバロンと打楽器のための (フラー=ミュンシュ)
/w Matthias WÜRSCH (cymbalon/perc) r.1992
- 白いフレーム〜ソプラノ・サクソフォンのための (ワイス)
r.2003/2/2
- ソー・ロング〜サクソフォン4重奏のための (ワイスベルグ)
XASAX r.2003/2/2
- アイスランドの音楽〜アルト・サクソフォン、マリンバとピアノのための (ケッスラー)
Trio Accanto r.1998/4/4
Marcus WEISS (saxophone)
演奏家、そして作曲家としてのマルカス・ワイス氏を多面的に捉えたアルバム。どの曲もハードで、正直なところ、まじめに聴いているたら、気が張り詰めすぎて疲れてしまいました(苦笑)。それだけ演奏も緻密でテンションが高く、完成度の高いものであることは確かです。私自身は、音楽のベクトルが純度の高さを増す方向に指向しているアイスランドの音楽がもっとも楽しめました。
Musiques Suiss レーベルのこのCDの紹介はこちら
「MARCUS WEISS CONQUEST OF MELODY」
Hat Hut hat art CD 6178
- インナー・ソング〜シュテファン・ヴォルペの想い出に (カーター)
- 4重奏曲〜トランペット,サクソフォン,ピアノと打楽器のための (ヴォルペ)
- Five4〜シュテファン・ヴォルペの想い出に (ケージ)
- 4重奏曲〜ヴァイオリン、クラリネット、テナー・サクソフォンとピアノのための (ヴェーベルン)
- カノン集 (シェーンベルク編)
- 旋律の克服 (ヴォルペ)
- Four5 (ケージ)
Marcus WEISS (saxophone)
Pierre=Stèphane MEUGÈ (saxophone) [c,e,g]
Jean=Michel GOURY, Serge BERTOCCHI (saxophone) [e,g]
/w V.A.
マルカス・ワイスのソロ・クレジットのアルバムですが、他のXASAXのメンバが随所に参加しており、XASAX自体が編成の流動的なアンサンブルであることから、XASAXのアルバムといってもよいかもしれません。正直なところ非調性音楽が続くこのアルバムに私がコメントを加えるのは難しい。。。プログラムはシュテファン・ヴォルペの作品と、ヴォルペを追悼する作品が中心になっています。どの曲も切れ味のよさとテンションの高さは見事です。シェーンベルク編のカノンは、もうちょっとリラックスした雰囲気がほしい気もしますが、この演奏だからこそ、他の曲のカノン的要素と共通性を見出せる、というのがこのアルバムのコンセプトの一つのようです。
なお、このCDは既に廃盤の模様です。
「GIACINTO SCELSI ・ KYA」
Hat Hut hat[now]ART 117
1997/11/17 Kirche Blumenstein [b,d,f]
1998/2/20 Volkshaus, Basel [a,c,e]
- キャ (シェルシ)
アンサンブル・コントルシャンプス
- イグゾル (シェルシ)
- ルック・ディ・グック (シェルシ)
Philippe RACINE (piccolo)
- 3つの小品 (シェルシ)
- ヤマオン (シェルシ)
/w.V.A.
- マクノンガン (シェルシ)
Marcus WEISS (saxophone)
マルカス・ワイスが主体となった、シェルシのサクソフォンのための作品を集めたアルバム。シェルシの作品はどれも、狂気すれすれの即興性がひとつの特徴だと思うのですが、ワイスの演奏はその特徴をあやういバランスの上で成り立たせています。確信に満ちたその演奏は、いわば透明な光を放つ妖刀のよう。その妖刀が、時折闇の中で宙を切って舞うのを目にするようです。