カナダで活動するサクソフォン奏者。トロント大学を卒業、ニュー・イングランド音楽院でケネス・ラドノフスキーに師事の後、オランダに渡りアルノ・ボーンカンプに学びました。また、ジャン=マリ・ロンデックス、マルカス・ワイス、ジェイムス・アンブルらのマスタークラスを受講しています。
これまで小澤征爾、アンドレ・プレヴィン、オリヴィエ・ナッセンなどの指揮者と共演、イベール、フーサ、シェルシ、ドナトーニ、コルグラスなどの協奏曲を演奏しました。また、ニューファウンドランド・メモリアル大学の教授に着任しました。
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極限的な奏法を奏者に求める連作群セクエンツァは、各楽器奏者にとって今やなくてはならない重要な現代作品のひとつ。サクソフォンのための作品番号にbがついた曲を含めたすべてを3枚のCDに収めた企画が、この録音です。もちろん断然お値打ちのNaxos価格。カナダで活動する奏者で演奏されており、各楽器の技術的な難易は私にはわかりませんが、なかでも聴くからに超絶技巧を駆使していることが感じられるファゴットのためののセクエンツァXIIの演奏が圧巻でした。
サクソフォンのための2曲を演奏しているハラデイは、現代音楽にも造指が深いようで、これらの超絶曲を等身大に表現しています。これらの曲を続けて聴いているうち、あたかも演奏はステージ(orスタジオ)でシャドウ・ボクシングを繰り広げているように聴こえてきました。見えない相手と格闘し、パンチをよけ、相手の隙を狙う、、、その相手とは、曲そのものであり、さらに言えば演奏者自身であるような、そんな気がしてきました。