Jean=Marie LONDEIX


フランスのジロンド地方アルヴェールの生まれ。ボルドー音楽院で学んだ後、パリ音楽院でデュフルク、ウーブラドゥ、ミュールに師事し、1953年に1等賞と名誉賞を受賞しました。演奏活動に加えて教育にも熱心で、ディジョン音楽院の教授に在職中の後、パリ音楽院のコンクール審査員やミシガン大学の教授も歴任しました。著作も多く執筆しており、中でも「サクソフォン音楽125年」はサクソフォンのための作品目録と人名目録をまとめた貴重な資料です。

ロンデックスは、ミュールの直系の弟子として、デファイエと並ぶ存在です。また後進の指導にも熱心で、薫陶を受けた奏者は数知れず。また1977年には門下生を集めてEnsemble International de Saxophoneを結成し、指揮者として活動しています。

Official Site(仏語・英語)
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主なアルバム


「サクソフォンの芸術」

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東芝EMI TOCE-7698 1970年録音
  1. 神秘的6重奏曲 (ヴィラ=ロボス)
    Jaen=Pieere JAQUILLAT 指揮 パリ管楽5重奏団
  2. ソナタ (ヒンデミット)
  3. 夜警の歌(オランダの版画) (ニン)
    Danielle MILLET (mezzo soprano)
  4. ファンタジア・アンプロンプチュ (ジョリヴェ)
  5. 春(木管6重奏曲) (トマジ)
    パリ管楽5重奏団 / Lily LASKINE (harp) / Ramon de HERRERA (guitar) / Henriette PUIG=ROGET (celesta)
  6. ガヴァンボディ 2 (シャルパンティエ)
  7. ジーン・ハーローの墓碑銘 (ケクラン)
    Jaques CASTAGNER (flute)
  8. 夜想曲 (ベック)

Jean=Marie LONDEIX (saxophone)
Henriette PUIG=ROGET (piano)

ミュール一派がEMIに残した録音をまとめた3枚組CDの2枚目。残りの内容についてはミュールおよびデファイエ4重奏団のページをご覧ください。輸入盤の方が、収録曲目が多くてオトクなので、日本語解説が読みたい方はこちらをどうぞ。内容は、今となってはやや古めかしい演奏スタイルになりつつありますが、それでも音楽の圧倒的な存在感はこのCDから感じることができます。これ以上、このCDについて何を述べる必要があるでしょうか!?

オススメ度:



「Le saxophone FRANÇAIS」

フランスEMI 7243 5 72360 2 1969/6-1974/9年録音
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  1. 牧歌的なソナタ (ソーゲ)
  2. サクソフォン・ソナタ (アプシル)
  3. サクソフォン・ソナタ (クレストン)
  4. ファンタジア・アンプロンプチュ (ジョリヴェ)
  5. ガヴァンボディ 2 (シャルパンティエ)
  6. ジーン・ハーローの墓碑銘 (ケクラン)
    Jaques CASTAGNER (flute)
  7. 木管6重奏曲「春」 (トマジ)
    Jean=Pierre JAQUILLAT 指揮 パリ管楽5重奏団
  8. 夜警の歌(オランダの版画) (ニン)
    Danielle MILLET (mezzo soprano)
  9. 神秘的6重奏曲 (ヴィラ=ロボス)
    パリ管楽5重奏団 / Lily LASKINE (harp) / Ramon de HERRERA (guitar) / Henriette PUIG=ROGET (celesta)
  10. サクソフォン・ソナタ (ヒンデミット)
  11. 夜想曲 (ベック)
  12. サクソフォン・ソナタ (デニソフ)
  13. インプロヴィゼーションI (野田燎)
  14. ラプソディ (ドビュッシー)
    Jean MARTINON 指揮 フランス国立放送局管弦楽団

Jean=Marie LONDEIX (saxophone)
Pierre PONTIER (piano)[a-c]
Henriette PUIG=ROGET (piano)[d-l]

前述のCDの輸入盤です。国内盤に収録されている曲に加えて、ソーゲの牧歌的なソナタや野田燎のインプロヴィゼーションなどが収録されています。ロンデックスの演奏を、ひいてはフレンス流サクソフォンの流れを知る上で非常に重要な録音であり、ぜひ聴いてほしいCDのひとつです。なお、ドビュッシーのラプソディはマルティノンのドビュッシー管弦楽集のCDに収録されているものと同じ音源で、個人的にはこの曲のベスト演奏と思います。

オススメ度:




「Jean-Marie Lodeix - Portrait」

MDG 642 1416-2
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  1. サクソフォン協奏曲 (ムルジエ)
    /w Jacques MURGIER / 室内楽団 r.1962/5/18 Remis
  2. サクソフォンと管弦楽のためのコンチェルティーノ (コンスタン)
    /w Marius CONSTANT / フィルハーモニク管弦楽団 r.1980/11/7
  3. プロヴァンスの風景 (モーリス)
    /w Edouard CIAVANE / プロヴァンス管弦楽団 r.1970/6/15
  4. コンチェルティーノ〜フルートを伴ったサクソフォンと管弦楽のための (アメラー)
    /w André AMELLER / 室内楽団 r.1971/3/31 Dijon
  5. サックスを讃えて (ベルニエ)
    /w Marc BONEUR / 管弦楽団 r.
  6. サクソフォン協奏曲 (デュボワ)
    /w Pierre-Max DUBOIS / 管弦楽団 r.1961/4/13
  7. ポエム (ボージン)
    /w Pierre=Philippe BAUZIN / 交響楽団 r.1962/3/5
  8. ソナタ (ボージン)
    /w Pierre=Philippe BAUZIN (piano) r.1970/2/22
  9. 15の練習曲より op.188 (ケクラン)
    /w Lucie ROBERT (piano) r.1978 New York
  10. 前奏曲、カデンツァとフィナーレ (デザンクロ)
    /w Anne=Marie SCHIELIN (piano) r.1975/9 New York
  11. サクソフォン・ソナタ (ヒンデミット)
    /w Carmen PICARD (piano) r.1983/8/22 Quebec
  12. サクソフォン・ソナタ (デニソフ)
    /w Carmen PICARD (piano) r.1983/8/22 Quebec
  13. ブリランス (ゴトコフスキー)
    /w Carmen PICARD (piano) r.1983/8/22 Quebec
  14. カデンツァ (ロバート=ディッセル)
    /w Anne=Marie SCHIELIN (piano) r.1975/9 New York
  15. カンティレナと舞曲 (アイシエンヌ)
    /w Marc EYCHENNE (violin), Maurice CHANCELADE (piano) r.1963/7 Bordeaux
  16. ポリクローム〜12本のサクソフォンのための (T.アラ)
    Jean=Marie LONDEIX / インターナショナル・サクソフォン・アンサンブル r.1995/12/8 Libourne
  17. 哀歌と舞曲 (マルコヴィッチ)
    /w Anne=Marie SCHIELIN (piano) r.1975/9 New York
  18. 嬉遊曲 (ラクレ)
    /w Ensemble Jean Courtioux r.1973/9/28 Bordeaux
  19. 即興曲「野ウサギのパイ」 (デュボワ)
    /w André AMELLER / 管弦楽団 r.1960 Dijon
  20. クロカンブッシュより (デルヴァンクール)
    /w Anne=Marie SHIELIN (piano) r.1975/9 New York
  21. スカラムーシュ (ミヨー)
    /w Anne=Marie SHIELIN (piano) r.1975/9 New York
  22. カプリチオ (ベルニエ)
    /w France JÉNICOT (piano) r.1963/5/13
  23. トッカータ〜組曲op.6より (クレストン)
    (piano) r.1963/5/13
  24. シャンソンとパスピエ (リュエフ)
    /w Anne=Marie SHIELIN (piano) r.1976/12/7 Bordeaux
  25. 古いノエルのように (オークラール)
    /w Anne=Marie SHIELIN (piano) r.1976/12/7 Bordeaux
  26. りす (デュボワ)
    /w Anne=Marie SHIELIN (piano) r.1976/12/7 Bordeaux
  27. コペリウスの歌 (デュボワ)
    /w Anne=Marie SHIELIN (piano) r.1976/12/7 Bordeaux
  28. 黄金時代〜バレエ「放浪の騎士」より (イベール)
    /w Anne=Marie SHIELIN (piano) r.1976/12/7 Bordeaux
  29. ヴァルス形式のカプリス (ボノー)
    r.1957/3/2 Dijon
  30. シリンクス (ドビュッシー)
    r.1977/2/11 Lyon

Jean=Marie LONDEIX (saxophone)

"Portrait" というタイトルどおり、ロンデックスのさまざまな演奏を集めたCDがドイツのレーベルからリリースされました。しかも、主にプライヴェート録音からのCD化ということで初出の音源が多く、中には作曲者が直接指揮やピアノなどでかかわった演奏も少なからず、たいへん貴重な演奏ばかりです。1960年代から90年代まで年代差があり、録音状態も良し悪しさまざまなのはやむをえないところでしょう。しかし、どの演奏も華やかなフランス風の音色とテクニックにあふれているのはもちろん、曲に対する客観性もしっかり保たれていて、そのバランスは見事というほかありません。現代的な曲から愛らしい小品まで、それぞれの曲のキャラクターをロンデックスのカラーで見事にか描きあげています。クラシカル・サクソフォンを愛好する方はぜひ一度は聴いておきたいアルバムです。

MDGレーベルによるこのCDの紹介はこちら(英語)

オススメ度:


「Debussy Complete Works for Orchestra, Vol.2」

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Vox Box CDX 5053 (R)1972
  1. バッカスの勝利 (ドビュッシー)
  2. 交響組曲「春」 (ドビュッシー)
  3. ピアノと管弦楽のための幻想曲 (ドビュッシー)
  4. ラプソディ (ドビュッシー)
    Jean=Marie LONDEIX (saxophone)
  5. クラリネットのための第1狂詩曲 (ドビュッシー)
  6. レントより遅く (ドビュッシー)
  7. 劇音楽「リア王」 (ドビュッシー)
  8. 民謡を主題としたスコットランド風行進曲 (ドビュッシー)
  9. 舞踏音楽「おもちゃ箱」 (ドビュッシー)
  10. カンタータ「放蕩息子」より (ドビュッシー)
  11. 聖セバスチャンの殉教 (ドビュッシー)
  12. 英雄の子守歌 (ドビュッシー)

Louis de FROMENT 指揮 ルクセンブルグ放送交響楽団

こちらは、廉価盤 Vox Box からのドビュッシー管弦楽曲全集の第2集(2枚組)。ロンデックスが、ルクセンブルク放送交響楽団をバックにドビュッシーのラプソディを吹いていて、マルティノンとの録音より2年早い演奏です。指揮者のド・フロマンは生っ粋のフランス人ですが、オケがフランスでない分、マルティノンの「フランス風」とはまったく異なった、キリっとした演奏になっています。ロンデックスの音色も残響の少ない録音のせいかかなり違う印象です。私はマルティノンとの録音の方が好きですね。廉価盤で、比較的珍しいカンタータの放蕩息子なども収録されているので、コアなドビュッシー・ファンの方むきでしょうか。


「Französische Bläserkammermusik」

Ambitus amb 97 874
1991 Meistersingerhalle Nürnberg
  1. クープランの墓 (ラヴェル)
  2. スカラムーシュ (ミヨー)
    Jean=Marie LONDEIX (saxophone)
  3. 6重奏曲 (アイシェンヌ)
    Jean=Marie LONDEIX (saxophone)
  4. 5つの舞曲 (トマジ)

Reseau-Quintett

ロンデックスが木管5重奏と競演したアルバムを。ロンデックスのサクソフォンはまったく自由闊達で、しかしけして木管5重奏から浮き出すぎることはなく、アンサンブルを意識した演奏になっています。もちろんスカラムーシュはサクソフォンはソロ扱いになっていますが、そのバランスの取り方がみごと。木管5重奏のほうはもう少し締めるところは締めてほしい気もしますが、アイシェンヌの複雑なスコアも躍動する音楽に仕上がっていて、楽しめました。ロンデックスの懐の深さを感じさせるCDです。

オススメ度:


「Musiques d'Orgue a Bordeaux aux 19e et 20e siecles」

Motette CD 11791
1991/5/7 Radio France
  1. トッカータ ニ短調 (コーム)
  2. ベホレグィの谷の朝 (ボナル)
  3. Fantasie-postlude de l'Office de l'Epiphanie (トゥルネミル)
  4. 祈り〜オルガンと4本のサクソフォンのための (ソーゲ)
    Jean=Marie LONDEIX (saxophone)
  5. パストラル ヘ長調 (デュカッセ)
  6. 聖母賛の主題によるカリヨン (C.ロベール)
  7. 間奏曲 イ短調 (ボネ)
  8. トッカータ ハ調 (M.ジェイコブ)
  9. 緋色のカンティレナ (ヴォーボゴワン)
  10. ビーヴァー・クリークの祈り (コレニー)
  11. 歓喜 (ラボレ)

Christian ROBERT (organ)

ドイツのレーベルからリリースされたオルガン作品集の中に、ロンデックスが参加したソーゲの祈りが録音されています。このアルバムの中でもっとも規模が大きな作品で、実質的にメイン曲といってよいでしょう。それまでは軽快なメロディの華やかな曲が続いていたのが、祈りになると一転、シリアスで荘厳な雰囲気に変わります。ロンデックスの重みのある演奏が曲の方向性と一致し、曲の印象をさらに強くしています。

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