アメリカはアリゾナ大学の出身。これまでに師事したのはラリー・ティールをはじめユージン・ルソー、ドナルド・シンタ、ヨゼフ・ウィトコ、ジャン・マリー・ロンデックスといったそうそうたるメンバ。ヤマハ・パフォーミング・アーティストとして、ソロ活動に加えて(ニュー・)スーザ・バンドや、パーカッション・キーボード奏者と結成したソノラン・トリオのメンバとしての活動も行なっています。。以下のアルバム以外に、Canyon Record 他に録音があるほか、アンサンブルやASVレーベルからリリースされているビゼーの「アルルの女」(バティス指揮メキシコ・フィル)の録音にも参加しています。著書には「Saxophone Master Class」があります。
以下のアルバムのほか、America's Millenium Tribute to ADOLPHE SAX Volume 1 にも演奏が収録されています。
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ソロアルバム1作目は、テープやシンセサイザーを用いた作品を含む、現代作品に取り組んでいます。正直なところ私にとって理解を超えるような内容の曲ばかりで、きちんとしたコメントができないのですが、セヴンス・ヒーリング・ソングはリズムにのって演奏される同じ音形の繰り返しに催眠術のような効果を感じました。続くメディテーションの静謐さが一服の清涼剤のようです。ヘスターの音色はヤマハの楽器らしく明るくストレートで、この音色でもっと他の曲を聴きたいものです。
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2作目のソロアルバムは、典型的なサクソフォンのクラシカル・ナンバーを集めたアルバム。意外とアメリカの奏者のこの手の録音が少ないので、思わず?期待してしまいます。「Seasons」というアルバムタイトルと曲目との関連がピンときませんでしたが、ブックレットによれば30年近く前のハイスクール時代に練習して以来の、年月を共にした日々を思い出させる愛奏曲が選ばれているということのようです(うーん、やっぱりよくわかりません)。曖昧さのない確実な演奏に加えて、明快な録音も手伝って、きわめて健全なサウンドが終始繰り広げられます。もう少し柔軟性にとんだ、ほっとする演奏を聴きたかったとも思いますが、ヘスターの実力が伺えるアルバムであることは間違いありません。