Susan FANCHER


スーザン・ファンチャーはノースウェスタン大学エヴァンストン校で数学(!)と音楽を学び、フレデリック・ヘムケに師事しました。1987年に音楽修士を得て同校を卒業後、フランスに留学してジャン=マリー・ロンデックスに師事し、1988年にボルドー国立音楽院を1等賞で卒業しました。その後ローリン・フォンズSQに参加、後に1992年から1998年までウィーンSQにも参加しています。1999年からはアムハーストSQに参加、現在に至ります。ソロ、サクソフォン4重奏以外にも室内楽を始め積極的に活動しており、シカゴを拠点とするアンサンブルグループ「メロマニア!」やパーカッション奏者のアンドレス・オーストランドやサクソフォン奏者のマーク・エンゲブレツォンらとの即興演奏活動も行なっています。また、バッファロー大学のアーティスト・イン・レジデンスの要職に就き後進の指導にも携わっています。

Official Site(英語)


主なアルバム

「Ponder Nothing」

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INNOVA 564
1995/12 [f], 1998/4 [a], 1998/9 [c], 1999/2/7-10 [e], 2000/1/3-4,6 [b,d]
  1. ニューヨーク・カウンターポイント (ライヒ)
  2. 3つの小品 (シェルシ)
  3. 彼女は歌い、彼女は叫ぶ (エンゲブレツォン)
  4. ポンダー・ナッシング (ジョンソン)
  5. ソナタ (W.ワーグナー)
  6. サクソスコープ (ワーゲンドリステル)

Susan FANCHER (saxophone)
YAMADA Yoko (piano) [e]
Mark ENGEBRETSON (saxophone) [a]

ファンチャー女史ご自身撮影によるジャケットの美しいCDですが、内容は現代モノをそろえたかなりハードなプログラム。最初のニューヨーク・カウンターポイントは、サクソフォンというより金属製クラリネットのような冷ややかな音色で、原曲がクラリネットの曲であることをあらためて感じさせます。また、ファンチャー女史はシェルシについてリサーチを行なっているということで、3つの小品はその成果があらわれたもの、なのでしょう(よく理解できていないのがバレまくりですね)。またサクソフォンとテープのための彼女は歌い、彼女は叫ぶでは即興的なパーカッションを思わせるテープとの対比が印象的。このアルバムで最も印象に残ったのは、タイトルにもなっているボンダー・ナッシングで、主題と変奏というスタンダードなスタイルの中に作曲者の思想(日本の「禅」にも興味を持っているそうで)が見え隠れしとても興味深く聴くことができました。

なおソナタの伴奏者ヤマダ・ヨウコ氏は浜松出身で桐朋音楽大学・ニューイングランド音楽院を卒業、現在シカゴを中心にソリストや伴奏奏者として活躍している方ということです。

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