London Saxophonic


1990年代半ばに結成された、イギリスのサクソフォン奏者10人による・アンサンブル。主にマイケル・ナイマンにかかわりのあるメンバで構成されています。プロデューサはデイヴィド・ローチとアポロSQの録音で自作曲も吹いているウィル・グレゴリーの2人。アポロSQから3名、そしてサイモン・ハラームの名前もあります。下記以外に「Sax Pax For A Sax」を German Roof Music レーベルからリリース(内容はジャズのようです)、1998年にはロンドン・ジャズ・フェスティヴァルにアヴァン・ギャルド・サクソフォニストのエヴァン・パーカーとコラボレーションを組んで参加。2003年には新しいアルバムのリリースも予定していると言うことです。なお、下記のCDによれば、ソプラニーノ・サクソフォンは、ヤナギサワの楽器を使用しているようです。

Official Site(英語)


主なアルバム


「an eye for a difference」

アマゾンでこのCDをチェック!
TRING 007 (P)1998
  1. 映画「英国式庭園殺人事件」より (ナイマン)
  2. 映画「パリ横断」より (ナイマン)
  3. アンド・ドゥ・ゼイ・ドゥより (ナイマン)
  4. 映画「ピアノ・レッスン」より (ナイマン)
  5. 映画「ショップキーパ・カリントンの陰謀」より (ナイマン)

全編ナイマンのナンバーで、サクソフォン10本+ピアノ+ベースラインの奏でるサウンドはまぎれもないナイマンの音。それが、ソプラニーノからバスまでサクソフォンの歯切れのよい分厚い音で迫ってきます。しかし、同族楽器のアンサンブルでナイマンの曲を聴いてみると、メロディライン、裏メロ、伴奏が、の組み合わせが、それぞれリズミカルに、または流れるように、とシンプルに組み合わせられて作られていることがわかります。だから、ミニマル風な曲の創りが活きてくるんですね。中でもパリ横断で、複数のリズムが同時進行していく不思議なサウンドが印象的でした。ナイマンのズズタタというリズムが嫌いな方にはオススメしませんが、ちょっとかわったサクソフォンの世界をのぞいてみたい、否、聴いてみたい方、どうぞ。

オススメ度:


「Sax Pax for a Sax」

Check it Amazon.com !
Atlantic 83069-2 (P)1994
  1. ドッグ・トロット (L.ハーディン[moondog])
  2. パリ (L.ハーディン[moondog])
  3. 鳥の嘆き (L.ハーディン[moondog])
  4. サンダルウッド (L.ハーディン[moondog])
  5. 予想組曲第1番 (L.ハーディン[moondog])
  6. ダディのD (L.ハーディン[moondog])
  7. ニュー・アムステルダム (L.ハーディン[moondog])
  8. タツノオトシゴ (L.ハーディン[moondog])
  9. フィエスタ (L.ハーディン[moondog])
  10. ノヴェッテ第1番 変ニ長調 (L.ハーディン[moondog])
  11. 一本足 (L.ハーディン[moondog])
  12. ママの口笛 (L.ハーディン[moondog])
  13. プレッツへの贈りもの (L.ハーディン[moondog])
  14. シェイクスピア・シティ (L.ハーディン[moondog])
  15. eee組曲 (L.ハーディン[moondog])

1999年に亡くなった盲目のアーティスト Moondog ことルイス・トーマス・ハーディングの手による、ロンドン・サクソフォンニックのコラボレーション作品。不勉強にも、私はムーンドッグの名前は聞いたことがあってもその音楽までは全く知らず、ジャケットに映った髭モジャの仙人にような風貌にムムムとうなってしまったのですが、ロンドン・サクソフォニックのある意味キッチェな響きとハーディンの音楽とは愛称がいいようです。これって、ジャズ?現代音楽?民族音楽? なんて質問は野暮。どことなく憎めない、懐かしくも新しい感じのする音楽がここにあります。さすがはビートルズを生んだ国イギリス、ジャンルを超越したミュージシャンの交流が、こんな音楽を生み出すのか、と感じ入ってしまいました。とはいえ、さすがにこの音楽、好きキライははっきりするでしょうね、、、

オススメ度:

inserted by FC2 system