1962年生まれの奏者。ミュンヘンのR.シュトラウス音楽院でアンドレ・レグロス(ミュンヘンSQのリーダ)に師事し、またデファイエやロンデックスのマスタークラスにも参加しました。師のレグロス率いるミュンヘン・サクソフォン4重奏団で1986年から1995年までアルトを担当、その後1996年から1998年までアート・コア・サクソフォン4重奏団に参加していました。またミュンヘン・フィルハーモニー、ミュンヘン放送交響楽団、バイエルン州立劇場管弦楽団などのミュンヘンのオーケストラに客演したり、ソロ活動を行なっています。
楽器はセルマーのシリーズ3を使っているようです。以下にご紹介したほかに1995年にもソロ・アルバムを発表しているようです。(それが「Promenade Française」かも?)
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サクソフォンとハープという、魅力的な組み合わせによるアルバム。あえて期待を裏切らず、編曲の小品主体で耳に優しい曲が集まっています。個人的には白鳥はテナーまたはバリトンで演奏してほしかったのですが(苦笑)ここではソプラノで演奏されています。技術的には破綻は感じなかったのですが、この選曲ならばもう少しやわらかい音色で、イージーリスニング的な聴き方ができたほうが楽しめたかなぁ。。中庸のテンポの曲、例えば小さな黒人や間奏曲のような曲での、曲の魅力をそのまま引き出した演奏が印象に残りました。
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オリジナル曲を最初に配置しつつ、ソプラノ・サクソフォンのための曲(カプリス)、オーボエのための曲(イタリア風幻想曲)、フルートのための曲(シシリエンヌ)、チェロのための曲(瞑想曲)、イングリッシュ・ホルンのための曲(ベルリーニ)、そしてピアノ曲(ベルガマスク組曲)と編曲作品への適応力もさりげなく見せつけた選曲。やはりオリジナル曲、特にノットゥルノの愛らしい曲想が一番楽しめました。ただ、レパートリのせいだと思いますが、やはりサクソフォンとハープという組み合わせの魅力を充分に感じさせてくれるというレベルには、あと一息と感じました。最後のベルリーニをたたえても佳曲ですね。原曲がイングリッシュホルンなら、テナーあたりで演奏してもおもしろそう。。
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ドイツ奏者によるオール・フレンチ・プログラム。こういうアルバムは、むしろ最近ではフランスの奏者のレコーディングがなかったりして、かえって新鮮に聴くことができました。曲も意外とレコーディングの少ない曲がさりげなく選ばれていたりして、マニアな心をくすぐります(笑)。やや地味めの音色ですが、デファイエやロンデックスに師事した経験からか、これらの曲のフレーズ感やテンポ設定などに違和感はなく、聴くことができました。もう少し華やかさと端正さが加わるとさらに聴き映えがすると思いますが、このあたりは趣味の問題でしょう。