1985年にイギリスはバーミンガムで結成された団体。ロンドンをはじめニューヨーク、ベルリン、フランクフルト、コロンヌなど内外で活動しています。1990年に以下で紹介しているアルバム「Montage」を発表、同年エディンバラのフェスティヴァル・フリンジに参加、インド、シンガポール、ボルネオ、ニュージーランド、ハワイなどを演奏旅行しました。1993年には自作の曲のみを集めたアルバム「Safer Sax」を発表、さらにデューク・エリントンからギル・エヴァンス、ピアソラ、タワー・オブ・パワーまで、クラシックからファンクまでなんでもアリのアルバム「Urban Groove」をリリースして現在に至っています。
ちなみに、現在のメンバであるカレン・ストリートは、フェアラー・サックスのメンバーでした。
なお、下記のアルバムでは、ソプラノ奏者は多くの作編曲を行なっている Nigel WOOD、アルト奏者はGerard McCHRYSTAL、バリトン奏者は Lionel FERER となっています(テナーは現在もメンバである Andrew TWEED)。
曲名を見る限り、かなり欲張りなプログラム。展覧会の絵では、プロムナード、テュイルリー宮殿、古城、卵の殻をつけたひよこの踊り、サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ、リモージュの市場、となかなか意表をつく選曲・順序。しかし、これが編曲・演奏とも予想外にうならせる出来で、正直驚きました。シュトランド・シークエンスのいかにも民謡的なフレーズも魅力的ですし、スタンダード・ナンバーのサラズ・タッチもキメてくれます。そして無謀にも!挑戦のボレロですが、なかなか絶妙な編曲にも支えられて?ユニークな仕上がりです。ここまでサクソフォン4本でできるのか、とその可能性の広さに驚きました。サクソフォンを聴きなれた方、怖いもの見たさ、否、聴きたさにトライする価値はあります(断言)
現在のこの団体はずいぶんと違う方向に活動が向かっているようですが、どんな音になっているのか、思わず興味を持ってしまった1枚でした。
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