Nathan NABB


アメリカで活動するサクソフォン奏者。イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校でデブラ・リヒトマイアーに師事、ノースウェスタン大学でフレデリック・ヘムケに師事しました。現在オアシス・カルテットのソプラノ奏者、サクソフォン奏者の杉原真人・ピアノのウィンストン・チョイの3名によるノースショア・トリオの活動を行なう他、セントルイス交響楽団、ニューワールド交響楽団、IRIS室内管弦楽団との演奏を行なってきました。ケンタッキーのモアヘッド州立大学モアヘッド校でサクソフォンの准教授を務めています。

ネイサン・ナブのサイトはこちら(英語)


主なアルバム


「Tabgled Loops」

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(private?) c.2009
  1. Tangled Loops (J.エッカート)
  2. セクエンツァIXb (ベリオ)
  3. Opcit (P.フレル)
  4. セクエンツァVIIb (ベリオ)
  5. Whirled Series (M.バビット)

Nathan NABB (saxophone)/ Winston CHOI (piano)

ネイサン・ノブ氏のサクソフォンと、ウィンストン・チョイ氏のピアノによるコンテンポラリーの作品集。どの曲もメロディらしいメロディはなく、和音らしき響きもほとんど聴こえてこない作品ばかりです。この手の演奏を聴くと、そこはかとない不安感を感じることがよくあるのですが、この演奏はそれを全く感じさせません。音程も音色も曖昧なところがなく、音楽が必要以上に声高にならず、まっすぐに伝わってくるのです。

セクエンツァは多くの演奏者の録音があり、たとえばドゥラングル教授の録音は精緻で巨大なガラス細工のような印象がありますが、ネイサン・ナブ氏の演奏は、平原にどっしりと根をおろした緑が生い茂る大木のようなイメージです。木の葉は風に揺られて日差しにきらめいて様々な表情を見せるように、音楽の持っている様々な側面を過不足なく紡ぎ出しています。その気負いのなさが、かえっておそろしいほど。こういう演奏だったら、コンテンポラリーな作品も積極的に聴いてみたいなぁ。

オススメ度:


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