1967年ミズーリ州生まれのサクソフォン奏者。シュトゥットゥガルト放送交響楽団を始めドイツのオーケストラに客演しており、アメリカ・ドイツを股にかけた活動を行なっています。1990年から2001年までラッシャーSQのアルト奏者でした。アドルフ・サックスの製作したサクソフォンのレプリカを使用しているということです。
なお、以下のアルバムのほか、オルガン伴奏による「SPECTRAM SAXOFONIS II」をリリースしています。
Check it amazon.com ! アマゾンでこのCDをチェック! |
ドイツのレーベルMusicaphonからのリリース。無伴奏の現代曲から賛美歌まで、幅広い選曲のアルバム。キンロス=ホワイトのヴィヴラートはやや独特で、師匠ラッシャーのそれを思い出させる音色です。ラッシャーの音色があまり好きでない私にとっては、キンロス=ホワイトの音色もあまり好きでないのですが、磁力線の詰まったような密度が高くエッジの利いた低音から、フラジオによる超高音域までよく吹きこなしているのは事実です。アルバムの中では、4分の1音を用いた作曲で有名なハンガリアの作曲家ハーバのソナタ(この曲は珍しく半音階を用いてます)を興味深く聴きました。
Check it amazon.com ! アマゾンでこのCDをチェック! |
同じくMusicaphonから、紙ジャケットのリリース。アルバム1枚まるごとグリーグの歌曲(正確には1曲ピアノのソロ曲を含む)という、ユニークな企画です。しかも、シューベルトの「冬の旅」さながら(大袈裟か)、ストーリ性を感じるような選曲になっている、ような気がします。まあ、サクソフォンで演奏してしまえば、歌詞は関係ないのですが。。原曲が北欧の民謡に基づいた歌曲が多いだけに、素朴で親しみやすいメロディが耳に優しく響いて、北欧好きの私としてはそれだけで満足してしまいました(コメントになってませんね ^^;)。音程や奏法の面でやや不満がないわけではありませんが、ホワイトの解釈は基本的に真摯で謙虚であり、どことなく優しさを感じさせる演奏です。ほとんどの曲が1〜2分程度の小曲なので、聴き応えを求めるには不向きですが、サクソフォン・アルバムの一つの可能性を示唆するアルバムといえるでしょう。
オススメ度: