1969年にシーグルト・ラッシャーによって設立されました。設立当初のメンバはラッシャー氏の娘カリーナ・ラッシャーがソプラノ、シーグルト・ラッシャー自身はアルト、ブルース・ワインベルガーがテナー、リンダ・バングス(現在は南ドイツ・サクソフォン室内合奏団の指揮者)がバリトンでした。1981年にラッシャー氏が引退し、代わりに弟子のジョン=エドゥワルド・ケリーがアルトを担当しました。その後1990年にアルトが現メンバのハリー=キンロス・ホワイト、バリトンがケネス・クーンにかわっています。ちなみに、カリーナ・ラッシャーはS字型の、アルトを一回り小さくしたようなカーブドソプラノを吹いていましたが、現在のソプラノ奏者クリスティーヌ・ラールもカーブドソプラノを吹いているようです。
レパートリはバッハのような古典的な曲の他に、特に現代作曲家の作品を積極的に取り上げており、たとえばベリオ、ゲンツマー、グヴァイドリーヌ、クセナキス、ハルフテルといったそうそうたるメンバがラッシャー・サクソフォン4重奏団のために作品を書いています。
2001年にアルト奏者が ハリー=キンロス・ホワイト(Harry=Kinross WHITE) から エリオット・レイリー(Elliot Reilly) にメンバ交代しました。またメンバを拡大しラッシャー・サクソフォン・オーケストラとしての活動も行なっています。また創設以来ソプラノを担当してきたカリーナ・ラッシャー(Carina RASCHÈR)は 2002年7月で引退し、クリスチャン・ロールがソプラノを担当しています。
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バッハを除いてどれも現代的な響きの、高音ひゃらひゃら、低音ブリバリという曲が続きます。それはそれでよいのですが、どうも聴いていて興味がわいてきません。音色そのものの魅力があまり感じられないのです。全体にアタック時の音程が不安定で、特にソプラノの音程がややぶらさがり気味なのも気になります。それから、これは制作サイドへのお願いですが、1曲1トラックでなく、楽章単位で1トラックにしてくれー。このアルバムの中ではサンドストロームの作品が楽しめました。
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Caprice レーベルから出ているアルバムはすべて演奏者名がタイトルになっていて、ジャケを見ないと判断できないのですが、このアルバムは金色の地にサクソフォンのキーのような絵が大小8個書かれています。このアルバムも現代モノのオンパレード。微分音を使ったクセナキスのXAS(本当は、Sの字が左右反対になってます)は、作品としてはおもしろいと思いますが、この演奏はいま一つパワーが足りないような気がします。やはり、実演で聴かなければだめなのかなぁ。なお、このアルバムまでは、バリトン・サクソフォンがバングス・ウルバン(現在は南ドイツ・サクソフォン室内合奏団の指揮者)でした。
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異色のパーカッション集団、クロウマタとの共演アルバム。両方とも現代曲を得意としてる団体の共演とあって、他の録音とはちがったテンションが感じられます。この中ではグヴァイドリーナの期待にが、パーカッションのスピード感とサクソフォンの浮遊感がうまく対比されて聴こえて、楽しめました。ちなみに、ジャケットはサクソフォンのキーとスネア?を意味する?円2つが書かれています。