すでに20年も(ほぼ)同じメンバで演奏を続けてきている、ストックホルム・サクソフォン4重奏団。スウェーデンの国内外から既に400以上の作品の献呈を受けており、作曲家たちの作品発表の機会を作ると同時に、彼らにサクソフォンへの創作意欲を刺激しつづけてきました。最近では、音楽家や作曲家たちのみならず、様様な芸術家、作家たちとのコラボレーションを可能にしたスタジオを活動拠点にしています。
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演奏団体の紹介でもコメントしたとおり、結成20年あまりのストックホルムSQですが、すでに400もの曲を献呈されており、その結果ストックホルムSQのレパートリは、必然的に現代曲が中心となっています。今回のアルバム「アンコール」は、それらの作品群のなかでもタイトルのとおり比較的とっつきやすい小品が集められています。民謡を下敷きにした舞曲第2番やシェラルバク変奏曲、祈りの雰囲気を感じさせるなぜならなど、口ずさめるメロディこそあまりないものの、印象に残る旋律線を感じることができます。ユーモラスな響きのヴァイキングがやってくる(どうしてこれがヴァイキング?)に至っては、思わず笑ってしまいそう。正直なところ、彼らのほかのアルバムはあまりにハードな現代音楽すぎて、私にはもてあまし気味なのですが、このアルバムは彼らの音楽を聴くための入口としてふさわしい一枚といえるでしょう。