1959年、ジャズのスタジオ・ミュージシャンで結成された団体。ビル・エヴァンス、ヒューバート・ロウズなどの著名なジャズメンとセッションを重ねたメンバが揃っています。ソプラノのベッケンスタインはフランスでミュールの演奏にふれ、自らも4重奏団を組むことにしたようです。
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当初「An American Experience」(ST-220, 1981)と「The New York Saxophone Quartet」(ST-210, 1980)としてLPで出ていたアルバムを1989年にCD化してリリースされたもの。Stash はジャズ・レーベルで、演奏スタイルも基本的にはジャズですが、中にアルベニスの小品が2曲入ってて(それも、もとのLPにそれぞれ1曲づつ)敬愛ぶりが伺えます。3つの前奏曲のようなジャズ色の強いクラシック曲は独壇場で、これほどブルース・フレーバーを感じさせる演奏は他に思い当たりません。3つのインプロヴィゼーションでも1楽章や3楽章の楽譜に手を入れていて、他の団体の演奏とかなり違った曲になっています。フォー・プラス・モアとA列車で行こうではリズムセクションも加わり、ゴキゲンな演奏です。A列車ではピッコロやフルート、クラリネットなどの音色もきこえてきますが、これはメンバが持ち替えで吹いているということです。
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現在のところ、彼らの最新アルバム。このアルバムでも、ジャズ色の強い曲を織り交ぜながら、ニューヨークの縁のある作編曲家の作品を中心にプログラムが組まれています。技術的には危なげなく、暴走こそしないものの地に足ついた演奏は、タイトルどおり「都会的な」大人の演奏。中でもセロニアス・モンクの作品や、ヴィクター・ヤングのメドレーは、歌心と適度なスウィング感のバランスが心地よく楽しめました。ときには暴走してほしい?と感じることもあるけれど(笑)、このサウンドはこの団体ならでのカラーなのでしょう。前のアルバムよりははるかにクラシックスタイルに近く、今後この団体のサウンドがどのように変わっていくのか楽しみです。
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