Jutlandia Saxofonkvartet
(Jutlandia Saxophone Quartet)
- Claus OLESEN, Soprano, Yanagisawa S-990
- Florián NAVARRO, Alto, Selmer Mark VI
- Michael H.LUND, Tenor, Buffet Crampon S-1
- Kasper Hemmer PIHL, Baritone, Yanagisawa B-900
1996年に結成された団体。発音は英語読みで「ジョットランディア・サクソフォーンクヮルテット」です。これまでにフレデリック王子文化賞、ヴィルヘルム・ハンセン賞、デンマーク国文化貢献賞、オーギュスティヌス賞、ノルディック文化大臣賞など数々の賞を受賞している、デンマークを代表するサクソフォン・アンサンブルです。2005年には、名古屋万博へ派遣され、東京でもコンサートが行なわれました。
使用楽器は、ソプラノがヤナギサワ、アルトがセルマー、テナーがクランポン、バリトンがヤナギサワ、とかなりバラバラ。フランスや日本の団体が、セルマーやヤマハで楽器を揃えているのと対照的です。かといって、この団体のサウンドに統一感が希薄、ということもなく、このあたりがおもしろいところです。
バリトンのピール氏からご連絡を頂きました。現在は、全員セルマーの楽器を使用しているとのことです。ちなみにソプラノ、アルト、バリトンは Mark VI、テナーは Mark VII だそう。また、彼らのサイトに、なんと日本語バージョンが! タイトルページだけのようですが、たしかに「ジョットランディアサクソフォーンクヮルテット」とかかれています。わざわざご連絡ありがとうございました>ピール氏
Official Site(デンマーク語・英語・日本語)
主なアルバム
「Jutlandia Saxophone Quartet」
Ixtlan CD-001
2001/10/15-17 Concert Hall of The Royal Academy of Music, Aarhus
- コラール (モッテンソン)
- 小4重奏曲 (フランセ)
- Widow (アーンドレッセ)
- グラーヴェとプレスト (リヴィエ)
- そして声が (ノーディン)
- アンダンテ、フーガとフィナーレ (ムラエールト)
- マダムFへ贈る薔薇はない (メルネス)
- マリアのテーマ (ピアソラ)
北欧の作曲家による作品、フランスの古典的なレパートリ、サクソフォン黎明期のムラエールトの作品、そしてピアソラ、とサクソフォン4重奏の多様な面をうまく1枚に収めた、彼らのファースト・アルバム。全体にヴィヴラートはほとんど抑えられ、音価は短めに奏されているので、大胆な表現もありますが、おおむねすっきりとした音楽に仕上がっています。フランセやリヴィエなど、フランス(や日本)の団体の華やかな演奏に比べて、見通しがよい分、曲の構造が浮き彫りとなる結果となっています。コラールとマダムFへ贈る薔薇はないの2曲はストックホルムSQによる録音にも含まれていますが、ユトランドSQの演奏のほうがよりオーソドックスな解釈をとっています。彼らの持ち味のよい部分がうまく引き出されたアルバムです。
「Kasper Jarnum "Music for Saxophones"」
Ixtran CD-002
2003-4 The Royal Academy of Music, Aarhus etc.
- あなたが聴くとき〜バリトン・サクソフォン・ソロのための (ヤーナム)
Kasper Hemmer PIHL (saxophone)
- 3重奏曲 (ヤーナム)
Michael H.LUND (saxophone) / Florián NAVARRO (clarinet) / Eric BESELIN (basson)
- 反発作用I〜ソプラノ・サクソフォン・ソロのための (ヤーナム)
Kasper Hemmer PIHL (saxophone)
- 騒々しい夢〜2本のテナー・サクソフォンのための (ヤーナム)
DuoSax [Claus OLESEN, Kasper Hemmer PIHL]
- Der Totschläger und der Rattenfänger〜ソプラノ・サクソフォンとパーカッションのための (ヤーナム)
Duo Kapow! [Claus OLESEN (saxophone) / Henrik LARSEN (percussion)]
- 反発作用II〜テナー・サクソフォンとピアノのための (ヤーナム)
Kapser Hemmer PIHL (saxophone) / Kasper JARNUM (piano)
- Universets Bæreevne〜サクソフォン4重奏のための (ヤーナム)
Jutlandia Saxofonkvartet
1971年生まれのデンマークの作曲家カスパー・ヤーナムによるサクソフォンのための作品を集めたアルバム。曲によって編成が違います(バリトン・ソロ、テナー2本、ソプラノ+パーカッション、4重奏、他)が、(難しいことはわからないのですが)どの曲もかかれている書法は大きく違わず、同一の作曲家による作品であることが明確です。
演奏者としてジョットトランディアSQの名前がクレジットされているのは1曲だけですが、他の曲もSQのメンバ、特にバリトン・サクソフォンのピール氏中心により演奏されています。たいへん明快で、作曲者の意図がよく認識できる演奏となっています。
「Ny musik i Suså 2」
Classico CLASSCD 630
- 讃歌 (ノーデントフト)
Storstrøms Kammerensemble r.1998
- タロッコ〜チェンバロのための (ボルプ=イェルゲンセン)
Guðrún ÓSKARSDÓTTIR (cembalo) r.2000
- 12の山 (ノードストレム)
Slaato Trio r.2004
- 発見と副産物 (グルブランセン)
Jutlandia Saxofon Kvartet r.2004
- マヤの踊り (ネアゴー)
Ars Nova r.1999
- 近くと遠く (グズムンドセン=ホルムグレン)
Århus Sinfonietta r.2002
- 双子のの夢 (ラスムセン)
Ensemble 2000 r.1999
作曲家ノードストレムによって「存命するデンマークの作曲家の作品をデンマークの演奏家が演奏する」という目的で運営されている、スソー地方のスケルビーという小さな町が舞台となるスソー音楽祭。おそらく、このジャケットのように、田園的でのどかな場所なのでしょうね(ジャケ眺めているだけで行ってみたくなります)。現代作曲家による作品ばかりで、CDを聴いているだけではなかなかハードではありますが、どの曲にもどことなく透明感が漂っています。ジョットランディアSQの演奏するグルブランセンの曲、私の理解を超えておりコメントは控えますが、やはりこの曲は生で聴いてこそ価値があるような気がします。。。