ミシガン大学でドナルド・シンタ、デイヴィッド・ビルガーに師事しました。ミシガン大学、東ミシガン大学、ファーマン大学を経て南カリフォルニア大学で教鞭を執っています。セルマー・クリニシャンとして、客演やクリニックを行ない、以下にご紹介した録音以外にも Redwood Records、CRS などに録音を残しています。1990年よりピアニストのデレク・J.パーソンとアンバッサダー・デュオを結成し、演奏活動を行なっています。
なお、America's Millenium Tribute to ADOLPHE SAX Volume 4 にも演奏が収録されています。
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Equilibriumからリリースのアルバム。明るいサクソフォンの音色がストレートに伝わってきます。演奏もとても健康的で率直な演奏ですが、もう少し演奏に陰影がほしい気がします。たとえばリリスでは抒情的な部分はもう少し音色に浸りたいな、と感じました。一方、キルストフテのソナタは技術的に難しい曲のようですが、表現力を含めなかなか健闘していると思います。アメリカの魅力的な作品なプログラム(ブリランスはフランスですが)を、誠実な演奏で聴くことができる点で価値あるアルバムでしょう。
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2枚目は比較的オーソドックスなレパートリを集めたアルバム。たしかな技術による演奏は、プロデューサでパーカッション奏者としても有名なウドウ氏の手による明晰な録音ともあいまって、とても健康的な印象。ルンバやソナタなどの緻密な演奏はかなり楽しめました。さらに曲の微妙な陰影がほしかったり(特にヴォーカリースや3つのロマンス)、さらに音楽のスケールの広さを感じたかった(プロヴァンスの風景やイギリス民謡…)箇所もありますが、前作よりも充実度は高いと思います。今後の活動にいっそう期待がもてるアルバムです。
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3作目はこの15年ほどの間にアメリカの若手作曲家によって書かれたオリジナル作品集。どの曲も現代的な響きですが、けしてノイジーではなく、サクソフォンの機能性を駆使したシリアスな内容です。リーマンとパーソンズのデュオによる演奏は、これらの曲が要求している技術的なハードルや音楽背景の多様さを問題なくクリアし、時には唖然とするようなテクニックの冴えを披露しており、聴き手の耳を離しません。特にどこの音域でもよくコントロールされたニュートラルな音色が印象的です。耳に優しい音楽ではありませんが、これまでのアルバムの中でももっとも充実した内容のアルバムと感じました。
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抒情的というよりはちょっとお茶目な雰囲気のフルート協奏曲に始まるアルバムは、アメリカの現代音楽作曲家による管楽器のための協奏曲集。タイトルがキャッチーなイングリッシュホルンと管弦楽のためのスパゲッティ・ウェスタンは、予想に反して?シリアスな曲想に、渋いイングリッシュホルンの音色がぴったりマッチ。さて、バセットの協奏曲ですが、きっと精緻なスコアなんだろうな、と思ってしまうような職人芸的な曲。もっとサクソフォンが伸びやかに演奏してもよいのでは、とも感じるところもありましたが、曲の魅力は十分伝わってきました。