Christian WIRTH


1970年8月10日、フランスのミュルーズの生まれ。パリ国立高等音楽院でクロード・ドゥラングルに師事し、サクソフォンと室内楽でプルミエ・プリを取得して卒業しました。さまざまな国際コンクールで入賞歴があり、現在はパリ市立13区音楽院の教授として更新の指導に務める傍ら、ハバネラSQのソプラノ奏者、ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団のアルト奏者として、またソリストとしてパリ・オペラ座管弦楽団、パリ管弦楽団、フランス国立管弦楽団、トゥールーズ市管弦楽団、コンセール・ラムルー管弦楽団、アンサンブル・アンテルコンタンポランなどでピエール・ブーレーズ、ミシェル・プラッソンといった指揮者たちと共演しています。

2007年にはソロCDをリリースするとの噂、はやく耳にしたいものです。



主なアルバム


「Berio Seauenzas」

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Grammophone POCG-10210/2 / 457 038-2
1994/10, 1995/6,12, 1997/7 Paris

Ensemble Intercontemporain

  1. セクエンツァI〜フルートのための (ベリオ)
  2. セクエンツァII〜ハープのための (ベリオ)
  3. セクエンツァIII〜女声のための (ベリオ)
  4. セクエンツァIV〜ピアノのための (ベリオ)
  5. セクエンツァV〜トロンボーンのための (ベリオ)
  6. セクエンツァVI〜ヴィオラのための (ベリオ)
  7. セクエンツァVII〜オーボエのための (ベリオ)
  8. セクエンツァVIII〜ヴァイオリンのための (ベリオ)
  9. セクエンツァIX〜クラリネットのための (ベリオ)
  10. セクエンツァX〜トランペットのための (ベリオ)
  11. セクエンツァXI〜ギターのための (ベリオ)
  12. セクエンツァXII〜ファゴットのための (ベリオ)
  13. セクエンツァXIII〜アコーディオンのための (ベリオ)
  14. セクエンツァIXb〜アルト・サクソフォンのための (ベリオ)
    Christian WIRTH (saxophone)

1998年時点で発表されていたセクエンツァを、作曲者自身の監修でまとめた3枚組のアルバム。アンサンブル・アンテルコンタンポランのメンバーによる演奏は、狂気を見せるかと思えば超人芸をも聴かせる、さすが現代音楽のスペシャリストの貫禄です。ヴィルトゥはクラリネットのための9番を改作した9b番を演奏していますが、あらためて9番と9b番との違いをしっかり感じることができます。提示されている課題(技術、そして意図的な音色の制約)は、ベリオがサクソフォンの特性を十二分に理解している証であることをあらためて感じました。ヴィルトゥの演奏は、確実な技術と旺盛な表現意欲がその根底にあり、聴き手が不安を感じることはなく、繰り返し聴くに足る見事なパフォーマンスです。

なお、演奏者名がクリスティアン・ワースと日本語表記されているのは、ご愛嬌。。


「André Caplet et ses contemporains Sandrine Chatron harpe & Quatuor Elias

Ambroisie AMB 9978
2004/12 Paris
  1. ディヴェルティスマン (カプレ)
  2. 幻想的な小編〜ハープと弦楽4重奏のための (カプレ)
  3. 2つのソネット〜ソプラノとハープのための (カプレ)
  4. 神聖な舞曲と世俗的な舞曲 (ドビュッシー)
  5. 幻想的バラード (ルニエ)
  6. アンダンテとスケルツォ〜ハープと弦楽4重奏のための (シュミット)
  7. 秋の印象 (カプレ)

Christian WIRTH (saxophone) [g]
Sandrine CHATRON (harp)
Quatuor Elias [b,e,g]
Cécile BONNET (S) [c]
V.A. [g]

ハープを奏でるサンドリーヌ・シャトロンは、1974年生まれ、パリ高等音楽院でマリーク=レール・ジャメに師事し、プルミエ・プリを受賞して卒業した実力派奏者。すでにコンクールで優秀な成績をおさめているほか、ブーレーズ率いるアンサンブル・アンテルコンタンポランにも参加しています。そんな彼女が、カプレを中心とした近代フランスの作曲家によるハープの作品を集めたのがこのアルバムです。このアルバムから聴くことができるシャトロンの演奏は、ハープらしい優雅さをベースにしつつ(ドビュッシーの演奏は師のジャメによるマルティノンとの競演盤を思い起こさせます)、知的さ・明晰さを感じさせる、個人的にはとても好きなタイプです。

ヴィルトゥが参加するのは、最後の秋の印象。ブックレット最後の開きページにはこの曲の手書譜の最初のページが載っていますが、そのタイトルは "Impression d'Automne" Elegie pour Saxophone et orchestre となっています。つまり、サクソフォンを実質的なソロにみたてた曲なんですね。ヴィルトゥのサクソフォンは、派手ではありませんが濃密な空間を醸し出しています。ただ、この曲が World Premier Recording と表記があるのは??ですが。。

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