Thomas WALSH


クラシックとジャズの2つのジャンルを積極的に演奏するワルシュは、インディアナ大学でユージン・ルソーに師事しましました。ルーズヴィル管弦楽団に定期的に招かれて演奏している他、ユージン・ルソー・ビッグ・バンド(って、ルソーが結成したバンド!?)など複数のジャズ・バンドのメンバーでもあります。これまでにシンシナティ音楽大学やパーデュー大学、ミリキン大学などで教鞭を、またコスタリカの北アメリカ文化センターでマスター・クラスを開講しましたが、現在はインディアナ大学の助教授としてサクソフォンとジャズ理論を教えています。また、ウィンズ・オブ・インディアナのメンバーであり、ルソーのアルバム「Saxophone Vocalise」のテナー奏者にクレジットされています。なお、ヤマハ・パフォーミング・アーティストとして、同社の楽器を使っています。



主なアルバム


「Shaking the Pumpkin」

RIAX RICA-2001 (P)1998
  1. ソナタ ト短調 BWV1020 (バッハ)
  2. スカラムーシュ (ミヨー)
  3. ソナタ (ヒンデミット)
  4. トリゴン (カニンガム)
  5. テナーサクソフォンとピアノのための音楽 (カリンズ)
  6. シェイキング・ザ・パンプキン (フォックス)

Thomas WALSH (saxophone)/ Kari MILLER=MAGG (piano)
Bruce HAMILTON, Robert PATERSON (percussion) [f]

フレンチ・オリジナル、古典からのトランスクリプションもの、アメリカの現代ものまでバランスよく揃ったプログラムを、ソプラノ・アルト・テナーで吹き分けています。ジャズ奏者でもあるワルシュの音色は、ルソー一派にしてはやや金属的な音色が好き嫌いのわかれるところでしょうか。どの曲も破綻なく丁寧に吹いていますが、やや没個性なせいかあまり印象に残らないのが残念。カリンズの2楽章は、サブタイトルに To the memory of Coleman Hawkins とあり、曲中でホーキンスの演奏した ボディ・アンド・ソウル のフレーズがそのまま用いられています。こういう曲では、ジャズ奏者でもあるワルシュの本領が発揮されるように思います。最後の シェイキング・ザ・パンプキンも難解な曲ですが、真っ正面から取り組んだ姿勢がマル。

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