Andrew TWEED


1963年、北アイルランド生まれのサクソフォン奏者。10代の頃からクラリネットを吹き、サウス・アルスター青少年管弦楽団の第1奏者となる実力をつけました。バーミンガム音楽院でクラリネットを学びながら、サクソフォンのレッスンを受けるようになり、在学最終学年の時にサクステットにテナー奏者として参加しました。卒業後はサクソフォンをメインに活動するようになり、現在はバーミンガム音楽院とウェールズ・カテドラル・スクールで教鞭を執る傍ら、ピカデリー・ダンス・オーケストラ、バーミンガム市管弦楽団、バーミンガム現代音楽グループ、イギリス交響楽団、ロンドン・ムジチなどと共演、またアコーディオン奏者カレン・ストリートとのデュオ活動を続けています。2005年にはイギリス・サクソフォン・コングレスの芸術監督を担当しました。現在はカイヴェルス製の楽器を使用しているとのことです。

トゥウィード氏のサイトはこちら(英語)


主なアルバム


「Spiritualise」

Big Shed Music ATK50503
2005/4/4-5 Birmingham Conservatoire, U.K.
  1. サクソフォン・ソナタ (P.ウッズ)
  2. Cries of the Stentor (N.ウッド)
  3. ホット・ソナタ (シュルホフ)
  4. スピリチュアライズ〜バリトン・サクソフォンとピアノのための (H.コーラー)
  5. ジャズのエスプリを持った小品 (ボノー)

Andrew TWEED (saxophone)/ Jonathan TAYLOR (piano)

独特の重心の重い響きは、もしかしたらカイルヴェルス製の楽器ということが影響してるのでしょうか、華やかなフランス風の響きとも、ニュートラルなアメリカ風の響きとも違う非常に存在感を感じる音色が印象的です。で、そんな音色でジャズの要素の強い曲を演奏するのだから、作戦成功でしょう。1曲目、フィル・ウッズのソナタでの暴れぶりは聴きごたえがあります。特に4楽章最後、ピアノが執拗に反復するパターンの上で狂ったようにのたうちまわるサクソフォンは、ジャズ・サクソフォンそのものです。アルバムタイトルになっているスピリチュアライズは、バリトン・サクソフォンのための曲にもかかわらず、いきなりアルトのような音域で演奏され、その効果が楽しめました。日本のクラシカル・サックスの響きとはかなり違いますが、こういう路線もアリだと思うのです。

オススメ度:


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