Theofilos SOTIRIADES
1969年、ギリシャのテッサロニキ生まれのサクソフォン奏者。テッサロニキのアリストテレス大学で心理学を学ぶ一方、若い頃からクラシック・ギター演奏に興味を持ち、テッサロニキ州立大学でサクソフォンを学び一等賞で卒業しました。その後渡仏し、ジョルジュ・ポルテのクラスで学び、特に20世紀音楽について学んでいます。現在はテッサロニキの州立大学、音楽学校、音楽大学で教鞭を執る傍ら、ソロ活動や国内外のオーケストラとの共演、そしてマケドニア・サクソフォン4重奏団のメンバとして多彩な活動を続けています。
Official Site(英語・ギリシャ語・フランス語)
主なアルバム
「Recollections solo saxophone in greek contemporary compositions/small>」
Magni Productions MP-0007
- Molpie (M.アダムス)
- サクソフォン・ソロのために (アントニオウ)
- パナの踊り (テニデス)
- テオフィロスのためのリコレクション (コンスタンティニデス)
- ハートブレーカー (D.D.リチャードソン)
- イリュージョン (カラソドロス)
- 一つの主題へのコメント (ラピダキス)
- 9月 (アバジス)
- ファンタジア (コンスタンティニデス)
Theofilos SOTIRIADES (saxophone)
すべてギリシャの作曲家による無伴奏サクソフォン曲ですが、現代音楽にありがちな難解な響きは少なく、延々続く一人芝居を見ているようなおもしろさがあります。タイトルからあまりイメージのかけ離れていないのも特徴かもしれません。ソティリアデスは、音色やヴィヴラートの質に気を払いつつ、熱い演奏を繰り広げています。技術的にさらに安定すると音楽の説得力が増すように思いますが、それにしてもギリシャでこれだけのソロ曲が作曲されているというのは驚き。作曲者と演奏者との間に、しっかりとした絆があるのでしょうね。大げさにいえば、この1枚にギリシャの音楽の魂の一端を垣間見たように感じました。
「Music for Saxophone by Dinos Constantinides」
Magni Productions MP-0007
2005 Studio of Aristotle University of Thessaloniki, Greece
[e] 2005/12/4 Melina Merkouri Concert Hall of Kalamaria, Greek [Live]
- インプレッションズ2〜アルト・サクソフォンとピアノのための (コンスタンティニデス)
- 謎めいた讃歌〜オデプス王への音楽より (コンスタンティニデス)
/w Charalampos AGELOPOULOS (guitar)
- 2本のサクソフォンのための音楽 (コンスタンティニデス)
/w Angelos BOTSIS (saxophone)
- ランドスケープ3〜ソプラノ・サクソフォンとピアノのための (コンスタンティニデス)
- 家族の3景〜ソプラノ・サクソフォンと弦楽オーケストラのための (コンスタンティニデス)
/w Yiannis MIRALIS / カラマリア青少年管弦楽団
- デディケーション〜サクソフォン4重奏のための (コンスタンティニデス)
/w Macedonian Saxophone Quartet
- ミュータビリティ・ファンタジー〜アルト・サクソフォンとピアノのための (コンスタンティニデス)
Theofilos SOTIRIADES (saxophone)
ソティリアデスと友人たちによる、コンスタンティニディスのサクソフォン作品アルバム。コンスタンティニディスはギリシャ生まれで、現在ルイジアナ州立大学作曲学科長、ルイジアナ・シンフォニエッタの音楽監督を務めるなど、アメリカを拠点としています。ここに収められた作品を聞く限り、ギリシャの民族色を中心に置きつつ、バランスの取れた音楽つくりを目指しているようです。過激な現代音楽という雰囲気は微塵もありません。ただ、こういう曲は演奏がなかなか難しく、民族性に偏りすぎても胃にもたれるし、全く取り除いてしまうとおもしろくない音楽になってしまうのですが、ソティリアデスのバランス感覚はさすがで、友人たちと息の合った演奏でコンスタンティニディスの音楽の魅力を伝えています。中でも、アルトとバリトンの2本による2本のサクソフォンのための音楽の、音数が少ない中で奏者の曲に対する思い入れにあふれた演奏を興味深く聴きました。