スコットランド生まれのジャズ・サクソフォン奏者。エディンバラとバークリーの音楽大学に学び、ヴィヴラフォン奏者のゲイリー・バートンの弟子となりました。既に10枚を超すジャズのアルバムをリリースしており、スコットランドを代表するジャズ・サクソフォン奏者といえるでしょう。また、ジャズ専門の奏者というわけでもないようで、ケルト系ミュージシャンのカレン・マシスンのアルバムにもクレジットがあったり、とボーダレスな活動を行なっているようです。なお、楽器(ソプラノ)はヤナギサワのSC900、リードは Rico の セレクト・ジャズ を使用しているとのことです。
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スコットランドのLINNレーベル(ちなみに、知る人ぞ知るオーディオメーカでもあります)からリリースされた、トミー・スミスのセルフプロデュースによる彼のファースト「クラシック」アルバム。まずは、プログラムに注目。サティ、バルトーク、グリーグ、チック・コリアで前半をまとめ、後半に自作のサクソフォン・ソナタを持ってくるという大胆な構成。ちなみに、このソナタの楽譜はCamden Musicから出版されています。肝心の演奏の方ですが、これはクラシックの皮をかぶったジャズ。クールなはずのサティが、スミスのサクソフォンはブルース調に変容を遂げています。ところが伴奏者のマクラクラン(かなりの実力者とみました)のピアノはスミスに引きずられることなく硬派なクラシック。このアンバランスが、不思議な空間を作りだしています。好き嫌いが分かれると思いますが、私はこの大胆なアプローチをおもしろく感じました。
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