広島県出身。12歳よりサクソフォンを始め、東京音楽大学・同大学研究科を卒業しました。現在、東京吹奏楽団のメンバとして活躍するほか、トゥエルヴ・ノーツSQを主催しています。また、神奈川県を中心にソロ演奏活動や後進の指導にあたっています。サクソフォンを中村均、石渡悠史の各氏に、また、室内楽を大森勇氏に、吹奏楽を汐澤安彦、山本孝の各氏に師事しています。
ジャケットに画家である下村仁一氏(お父上でしょうか?)の書かれた作品「Aria」が使われいます。なじみのある曲を集めたアルバムで、解説といっしょに歌詞カードも入っています。ここに書いた作曲者を見て知らないなぁ、と思っても、初恋は石川啄木のアレですし、、、あとはおわかりでしょうか? 下村氏の音色はヴィヴラートが控えめで、音色や音程も全音域で安定していて好感を持ちました。また、曲によって伴奏がピアノになったりハープになったりするのも、アルバムに変化があって楽しめました。残念だったのは、収録曲が多い分、それぞれの曲の演奏時間が短くて、曲の雰囲気にひたっているとあっというまに次の曲になってしまう点と、編曲が少々単調で聞き飽き易いという点です。またメロディの印象が強くて演奏そのものの印象がちょっと薄いのは、この選曲だと仕方がないでしょうか。
ご年配の方に馴染みのある曲が多く収録されており、技術的にも破綻がないという点で、クラシカル・サクソフォンになじみのない方に広く聴いていただきたいアルバムです。
アマゾンでこのCDをチェック! |
ソプラノの片岡敬と、サクソフォンの下村氏により2004年に結成されたユニット「VOX」によるレコーディング。Vocal + Saxophone で Vox とこのと。どちらかというとソプラノがメインのように聴こえますが、下村氏のサクソフォンは時に対旋律に、時にあたかも人の声のような響きで3度でハモッたり、自在に変化しながら音楽を盛り上げていき、そのバランス感覚が素敵です。多少の主張を交えつつも素直な音楽の運びは、きっと老若男女問わず広く受け入れられるのではないでしょうか。ユニークな組み合わせのデュオが、長く活動されることを期待したいものです。