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フルートのタチャナ・ルーランド、ピアノのヤーラ・タルを中心としたシュトゥットガルト放送交響楽団のメンバーによる、ケクランのフルートを含んだ室内楽作品を集めたアルバム。ケクランのフルートアルバムは少なからずあるのですが、サクソフォンを含むジーン・ハーローの墓碑銘まで収めているのは、今のところこのアルバムくらいしか知りません。ケクランの、独特の様式美に基づいた不思議な透明さは、フルートやオーボエ、ピアノ曲があると思っているのですが、他の楽器との組み合わせでもその魅力は充分に伝わってきます。ジーン・ハーローの墓碑銘は、サクソフォンの華やかな音色が他の曲と違う彩りを添えつつ、ファゴット奏者でもあるシマの節度のある質実な演奏が効を奏しています。
あらためて、ジーン・ハーローという女優についてググってみたのですが、「映画"地獄の天使"の娼婦役で注目され、アメリカのセックス・シンボルとして有名」なんだそうです(知らなかった、、、)。26歳にして肝臓障害で没した、華やかだけれどもスキャンダルまみれの哀しい運命を背負ったジーン・ハーローに対して、ケクランはどんな気持ちでサクソフォンを編成に加えたのでしょうか。。。