千葉県柏市立柏高校でサクソフォンを始め、日本大学芸術学部音楽学科を卒業、桐朋学園大学研究科を修了、小串俊寿 ・武藤健一郎・須川展也・原ひとみの各氏に師事しました。YAMAHA新人演奏会・市川市文化会館新人演奏会・江戸川新人演奏会などに出演、全日本演奏会教会ベストプレイヤーズコンクールに入賞しています。現在はヤマハ管楽器・教育楽器の講師を務めるかたわら、レストランでのサロンコンサートなどを頻繁に行なっています。
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曲目はごらんのとおり、洋楽を中心とした選曲で、ここで紹介するべきかちょっと考えたのですが、(ジャンル分けが無意味どかいう議論は置いておいて)クラシックの経歴を持つ方ですし、奏法もクラシックなのでやはり紹介すべきでしょう。
クラシック系の曲では亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル)や小さな空(武満徹)なんて曲がチャーミングに演奏されています。どの曲も、表現はやや控えめですが、佐川さん自身がこれらの曲を心から好きで、演奏を通じて聴き手にそれを訴えたい、という気持ちが伝わってきます。特に、テナーの低位音域を自在に操るあたりはみごと。よく歌っています。
そもそも、楽器というのはそれを修行することが目的ではなく、演奏し何か(通常は"うた")を表現することが本来目的のはず。音楽のジャンルを問わず、楽器を通じて訴えるメッセージがなくなってしまったら本末転倒かな、なんてことを感じてしまいました。さらにもう少し踏み込んだ表現があると、演奏の印象がぐっとヴィヴィッドになる気もしますが、やはり一度生の演奏を聴いてみたいです。
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