テヘラン生まれの女流サクソフォニスト。年齢は不詳ですが、兄弟で指揮者のアレクサンダー・ラハバリが1948年生まれで、近い年齢と思われます。音楽一家に生まれ、テヘランのペルシャ国立音楽学校に10歳で入学し、14歳で既にテヘランの2つのオーケストラと共演したというから、早熟ですね。その後、ウィーンに出てシュミドールらに師事し、ズビン・メータや小澤征爾といった指揮者と共演しました。現在もウィーンに住み、オーストラリア室内合奏団のツアーに同行したりしているようです。
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マルコ・ポーロ・レーベルから出ている、おそらくラハバリの唯一のCDです。指揮者のアレクサンダー・ラハバリは兄弟(兄?)にあたりますが、1977年のブザンソン指揮者コンクールで優勝、ザルツブルグでカラヤンのアシスタントをつとめ、現在は旧ベルギー放送管の首席指揮者にある実力者です。録音のせいで響きすぎの気もしますが、ラハバリの実力はまずまず。スカラムーシュの Vif や小協奏曲のように軽妙さが要求される曲では機動力に欠けますが、グラズノフのような緩やかに歌い込む曲の方があっているようです。最後の和旋律による即興曲は完全な即興演奏ということですが、野田燎のインプロヴィゼーションに似てるような気がしないでもないなー。
なお、このジャケットは旧盤のもので、1999年11月に品番も替わり新しいジャケットのものが登場しました(内容は同じです)。
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チェコのレーベルからリリースされている、ミヨーの作品集から。この手の作品集では「交響曲」「室内楽」といったジャンル単位でプログラムが組まれているケースが普通ですが、このアルバムは「ローヌの音楽家 Le Musicien Rhodanien」をキーワードに、無伴奏混声合唱、サクソフォン&管弦楽、木管5重奏、オルガンのソロ、交響曲が収録されていて、ジャンルにしばられずいろいろな音楽を聴けるという点でお買い得(ちなみに私は4ドルで購入しましたのでこれまたお値打ち)。ジャケットはフランスの田園風景に、古城と並んで赤ワインの便がそびえ立ってるというデザインなのがアレですが。。。
この中で、ラハバリが上述の Marco Polo 盤と同じソーレ・ラハバリの指揮でスカラムーシュの演奏を聴くことができますが、ライヴゆえか相当元気のいい演奏。ソロとフルートやクラリネットとのユニゾンが乱れたり、明らかなミスもお構いなし、元気の良い魚が水の中を快活に跳ね回るような演奏を繰り広げています。おてんば娘風スカラムーシュとでも言えるでしょうか、これはこれでなかなか楽しめました。
これ以外の曲では、混声合唱曲ローヌの歌の響きが特に楽しめました。また、交響曲第8番の指揮者はヴァーツラフ・ノイマンで、こんな曲をレパートリにしているとは驚き。
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