今や日本のサクソフォン4重奏団の雄といえる、トルヴェール・クヮルテット。一人一人がソリストとしての力量を持つ一方、アンサンブルで息の合った丁々発止の若々しい演奏を聴かせてくれます。リサイタルでは自由奔放にサクソフォンを吹きまくり、サントリーホールで聴衆を魅了したかと思えば、クラシックだけでなくジャズや映画音楽にも積極的な姿勢をみせ、特にジャズ奏者の本多俊夫氏との共演は回を重ね、ライヴハウス(たとえば六本木ピット・イン)に登場することさえあります。
各氏のパーソネルはそれぞれのページをご覧いただくとして、4人の共通点は全員大室氏の弟子にあたること。4人それぞれがいい意味で自己主張を持っているということは、大室門下ということと無関係ではなさそうに感じます。
以下にご紹介したアルバム以外に「High Five」「トルヴェールの四季」を発表しています。
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デビュー作にして一番の傑作ではないでしょうか(今後、もっとすばらしいアルバムがリリースされることを切望!)。デザンクロは攻撃的な面と協調的な面が見事なバランスで拮抗してますし、シュミットも曲の構造をきっちり描いています。そしてウッズは作曲者の意図する「管理されたジャズ」を見事に演じきり、たいていの団体がタテ線合わせに終わってしまうこの曲を、トルヴェールならではの説得力のある味付けをしていて、みごと。ピアノの入ったポーギーとベスも、演奏・編曲ともに二重マル!
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