THE SÆXOPHONES


1986年結成の、イタリアのサクソフォン4重奏団。メンバ全員イタリアの主要な音楽院の出身で、フィレンツェ祝祭管弦楽団、RAI交響楽団、トスカナ管弦楽団などでチョン・ミュンフン、ルチアーノ・ベリオ、セミョン・ビシュコフ、ズビン・メータといった指揮者と共演歴があります。レパートリはビゼーやオルフ(カルミナ・ブラーナがレパートリ!?)から、ケルティック・ダンスのナンバー、クルト・ヴァイルからイタリアの現代音楽までと幅広いとのことですが、言い方を変えると無節操なのかも知れません(失礼!)。1997年には、カステリダルドの第4回ピアソラ音楽賞を受賞しました。このアルバムのほか「"One Life to Live" Musiche di Kurt Well」をリリースしています。バリトン・サクソフォン奏者のフラティはアカデミア・アミアータ・アンサンブルのメンバとしてもCDをリリースしています。

以下のアルバムでお分かりのとおり、以前はペルージャSQの名前でCDリリースをしており、名称が変わったようです。



主なアルバム


「Gnomus Quartetto di Sassofoni di Perugia」

Pentaphon CDS 064
  1. Gnomus (ベルタニア)
  2. Jongleurs (ベルタニア)
  3. バガテルIII (ロリーニ)
  4. バーレスカ (ニコライ)
  5. スピリチュアル (セコンディ)
  6. Epigramma e Aforismi per Quartetto di Sassofoni (ガブリエリ)
  7. Auriel (モレリ)
  8. サクソフォン・シンフォニエッタ (モントリ)

ペルージャ・サクソフォン4重奏団 (Quartetto di Sassofoni di Perugia) の名前でリリースされたアルバム。1曲目から、なんとも奇妙な響きの連続。つかみどころのない曲に、残響のない録音が追いうちをかけます。まあ、1曲目はノーム…って、妖怪のこと? そんなタイトルだからしかたがないにしても、最後まで聴き通すとかなりトリップしてしまうこと請け合い。うーむ、評価不能。


「From Guesaldo to Sting」

Amiata ARNR 0996 (c)1996
  1. 悲しみに死ぬ (ジェズアルド)
  2. 陽気なブランスル (ジュルヴェーズ)
  3. ソールズベリー伯爵のパヴァーヌ (バード)
  4. クーランテとスプリングダンス (プレトゥーリアス)
  5. そよ風吹けば (フレスコバルディ)
  6. ブーレ〜管弦楽組曲第1番より (バッハ)
  7. アンダンテ〜ディヴェルティメントK.138より (モーツアルト)
  8. 操り人形の葬送行進曲 (グノー)
  9. パヴァーヌ (フォーレ)
  10. メドレー (ガーシュウィン)
  11. 人形の踊りより (ショスタコーヴィチ)
  12. ナイトクラブ1960〜タンゴの歴史より (ピアソラ)
  13. イエスタデイ (レノン&マッカートニー)
  14. バーボン・ストリートの月 (スティング)

タイトルどおり古今のさまざまな曲を時代順に演奏したアルバム。ジャケットの顔たちも古今さまざま。選曲も比較的メジャーな曲からショスタコーヴィチの作品番号無しの曲までさまざまです。ガーシュウィンのメドレーはVisitという曲名になっていて、パリのアメリカ人の中間部から始まりますが、実質的にいろいろな曲のメドレーのためここではメドレーと表記しました。ピアソラが入っているのはご愛嬌かな。ただ、演奏は楽譜をそのまま音にしている範疇を大きく出ることなく、曲の様式感や躍動感・テンポ感、そしてそれらから感じられる時代性が十分伝わってこなかったのが残念です。

Amiata Record のこのCDの紹介はこちら(英語 他 試聴可)

「SÆXOTANGO」

Nuova Era 7303
1997/7, Sudio Emme, Calenzano, Firenze, Italy
  1. ウンデルタンゴ (ピアソラ)
  2. ズィタ (ピアソラ)
  3. アメリタンゴ (ピアソラ)
  4. タンゴの歴史 (ピアソラ)
  5. バンドネオン (ピアソラ)  
  6. エスコラーソ (ピアソラ)
  7. ヴィオレンタンゴ (ピアソラ)

Nuova Era からのリリースは、ピアソラのタンゴ集。ピアソラ・ブームにのってでてきたのか、と思いながら買いましたが、どうやらそのとおりらしいですねぇ(溜息)。全体にアンサンブルが甘く、リズムがよたったりしていて、あまり感心しませんでした。ところどころ歌心は感じられますが、その歌が勝手な方向に行ってしまってるようです。全曲バリトン奏者のフラティによる編曲で、タンゴの歴史など耳慣れない響きのする個所もありますが、これはこれで楽しめました。

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