Quatuor de Saxophones de Paris


1970年に、パリ音楽院を室内楽で一等賞をとったメンバで結成されました。スイスで行なわれたマルティニュー国際コンテストで優勝した経歴をもってます。現在のメンバはそれぞれにオーケストラとの共演などのソロ活動も行なっており、アルト奏者とテナー奏者は結成当初からのメンバ、バリトン奏者は主にジャズで活躍していた奏者です。



主なアルバム


「Quatuor de Saxophones de Paris」

ADDA 58108 (P)1990
  1. チェンバロ・ソナタより 3つの小品 (スカルラッティ)
  2. 前奏曲とフーガ ニ短調 BWV.539 (バッハ)
  3. 第2組曲より 第1楽章 (バッハ)
  4. サクソフォン4重奏曲 (グラズノフ)
  5. 民謡風ロンドの主題による前奏と変奏曲 (ピエルネ)
  6. リトル・スリーペニー・ミュージックより タンゴ,快適な生活のバラード (ヴァイル)
  7. イージー・ウィナーズ (ジョプリン)

私が確認している、この楽団唯一のCDです。アナログの録音で、1982年から86年の間の録音と思われます。はっきり言って技術的にはあまりうまくはないのですが、全体にルーズなアンサンブル(失礼)の中に不思議な体温の音楽が流れています。これも時代のなせる技でしょうか? ピエルネの作品は、CDを聴く限り半音高く聴こえます。本当に半音高く演奏したんでしょうか? 気になります。


「Goret, Goupy, Loche, Phillips, Planel」

Frémeaux & Associés FA 9512 (P)2003
  1. 野を渡って (プラネル)
  2. バーレスク (プラネル)
  3. おどけた変奏曲 (ロッシェ)
  4. 哀歌 (ロッシェ)
  5. アルルカンの墓 (ロッシェ)
  6. サクソフォン4重奏曲 (リシャール)
  7. 3つの下草 (ゴレ)
  8. 2つの話題 (ゴワピ)

上に紹介したアルバム以来、活動実態がほとんど伝わってこなくて、もう活動していないのかな?と思っていた頃、突然このCDを店頭で発見して購入。比較的オーソドックスな曲が多く、タイトルから想像できるとおり、しゃれっ気の聴いた一時代前の典型的なフランス流を愉しむことができました。そんな曲に負けずにエスプリの香りが漂う演奏ですが、ある程度楽譜を音にするまでは成功しているのですが、時々、その先の何か足りないような気がするのが残念。こういう曲を「聴かせる」音楽にまとめるのは、理屈だけでではなくて感性なのかな、と思ってしまったのでした。

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