1991年スイスのバーゼルで結成されました。グスタフ・ブンケ・コンペティションやジュネーヴのCIEMなどで好成績をおさめ、1998年にはドイツのボンで行なわれたドイツ音楽コンペティションの室内楽部門で優勝しました。ドイツはどちらかといえばサクソフォン音楽についてはフランスに比べて地味でしたが、そのドイツでサクソフォン4重奏の団体が優勝するという意味は大きいと言えます。なお、1996年にファースト・アルバムをリリースしています(未聴)。また、最新アルバムGuarda(from Metarecords)については現在取り寄せ中です。期待大!
ソプラノのフィスターについては、彼のページをご覧ください
アルトのストラウブはバーゼル音楽大学でイヴァン・ロスに師事しました。その後ロンデックスやドゥラングル、フルモー、マルカス・ワイスのマスタークラスに参加しました。現在はスイス各地の音楽学校で指導を行なう傍ら、コンチェルティーノ・バーゼルのメンバとしても活動しています。
テナーのスタードリンはバーゼル音楽大学でイヴァン・ロスとマルクス・ワイスに師事しました。その後ロンデックスのマスタークラスにも参加しています。1997年にはグスタフ・ブンケ・コンテストで1等賞を得ました。現在はフリー奏者として活動し、バーゼル放送交響楽団などのソリストに招かれる傍ら、フリードリヒシャーフェンの音楽学校で教鞭を執っています。
バリトンのストレヒラーはチューリヒ音楽大学とバーゼル音楽大学でマルカス・ワイスに師事しました。その後イギリスの王立ロンドン音楽大学でカイル・ホルシュにも師事しています。現在はスイス各地の音楽学校で教える一方で、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団やイギリスの王立ロンドン音楽大学ウィンド・アンサンブルなどにソリストとして招かれています。
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2作目のアルバム(1作目は未聴)。オリジナル曲から編曲もの、現代曲までうまく組み合わされた選曲から、期待を抱かせます。演奏の方は、強い自己主張はないものの、どの曲もきれいに整っています。もう少し熱くなったり、カラフルな音色がほしくなる部分もありますが、演奏のレベルは充分満足できるものです。その点デザンクロのような華やかな曲は、聴いて違和感を覚えるかもしれません(私はそうではありませんでしたが)。むしろアラリック I or IIのようなクール?な曲の方が聴き映えします。中でもガーシュウィンの3曲は、いたづら心のある編曲を楽しく演奏していて、聴いていて思わずニコリ。
なおニュー・アートSQの公式ページで、このアルバムのサンプルを聴くことができます。
オススメ度:
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イタリアの弦楽4重奏からの編曲をそろえた力作。どの曲も、サクソフォンで演奏してもあまり違和感のない、なかなか優れた編曲にまず関心しました。演奏の方もすばらしい出来で、ほんのわずかに技術的に気になる個所もありますが、全体としては非常にレベルの高い演奏で楽しめました。弦楽4重奏からの編曲ということで、どうしても高い音域が駆使されたり、早いパッセージが多かったりするのですが、聴こえてくる音楽は楽しみに満ち溢れていて、聴いている私まで顔がほころんできます。
上記「PRIMAVERA」と重複して菊の花が録音されていますが、こちらは弦楽4重奏版からの編曲で、曲の構成や長さが違うものになっています。なおニュー・アートSQの公式ページで、このアルバムのサンプルを聴くことができます。サクソフォンを聴きなれている方に是非聴いていただきたいアルバムです。
オススメ度:
最新作はヨーロッパ各地の歌と民謡を集めたアルバム。enja recordsというジャズ・民族音楽のレーベルからリリースされており、クラシックの棚に並んでいないかもしれません。古いイタリアの舞曲では微妙にチューニングをずらしてバグパイプのような音を出してみたり、ブルターニュ民謡ではアコーディオンのような音にしてみたり、さらには打楽器も加えられて、とてもユニークなサウンドに仕上がっています。民謡とはいえ、泥臭さを丁寧に取り除きながら、素朴でストレートな音楽を展開しており、質・企画とも文句なくすばらしい内容。CDを聴き終えてすぐ、もう一度、二度と聴きなおしてしまいました。プログラムの中でナイマンのミニアチュアがカラーが異なるようにみえますが、南アフリカのリズムに基づく複合リズムの曲はけして浮き上がることはありません。ぜひ、このCDを探し出して、聴いてみてください。
なお青い砂漠とミニアチュア以外の各曲の表題は、アルバムでは各楽曲ごとにタイトルがつけられていますが、便宜上まとめて上記のように表記しました。ところで、このアルバムにはボーナストラックが隠されています。このアフリカの民族音楽の香りがするボーナストラックも、私のお気に入りの一つです。
オススメ度: