Saxophone Quartet of the Republican Guard
Quatuor de Saxophones Marcel Mule


マルセル・ミュールの結成したサクソフォン4重奏団は、ギャルド・レピュブリケーヌ・サクソフォン4重奏団、パリ・サクソフォン4重奏団、ミュール・サクソフォン4重奏団と名前を変えながら、約40年の間活動を続けました。

まず、ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団に在団中に結成した4重奏がギャルド・レピュブリケーヌ・サクソフォン4重奏団で、1928年に結成、12月2日にラ・ロシェルでコンサートを行ないました。当時ギャルドでは、軍楽隊でありながら比較的個人の音楽活動が容認されていました。この4重奏団は早速作曲家たちの目にとまり、まずフランスの作曲家ヴェローヌとクレリスが曲を提供し、1933年にはグラズノフがこの楽団のために有名な4重奏曲を作曲しました。4結成当初は次のメンバでした。

1934年にアルトのルネ・シャリニェとテナーのイポリート・ポワンブフが辞し、次のメンバになりました。このメンバで、SPレコードに数多くの吹き込みを行ないました。

1936年にミュールとロンビー、ショーヴェがギャルドを体液したため、ギャルドに残ったフェルナンド・ロムに代わってR.シャロン(G.CHARON)が加わり、パリ・サクソフォン4重奏団として活動を始めました。翌1937年には、ピエルネの民謡風の主題による序奏と変奏の録音でレコード大賞を受賞しました。

やがてこの団体は、ミュール・サクソフォン4重奏団と名前を変えました。

その後アルトのボッシーが脱退したため、テナーのグルデがアルトにまわり、テナーにはラクール(サクソフォン曲を少なからず作曲しています)が加わりました。

このメンバで活動を続け、LPへの吹き込みも積極的に行ないましたが、1966年に活動を停止、1968年に解散しました。

以上のように、メンバの入れ替わりがあったものの、常に高い評価を得て、多くの作曲家から4重奏曲の献呈を受けました。SP・LPの吹き込みも残されており、その一部がミュールのソロとあわせていくつかのCDに復刻されています。それぞれについてはミュールのページをごらんください。

なお、この項の記述には、松沢増保氏の「サクソフォンの歴史」(1986 財団法人近衛音楽研究所)を参考にさせていただきました。

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