1996年、イギリスのロイヤル・ノーザン音楽学校在学中に結成された、女性4人によるサクソフォン・アンサンブル。名前はバリ島の火山帯からつけられました。女性4人組ということで、ヴィジュアル面のアピール度が高いこともあり、テレビやラジオへの出演なども多数行なっています。2003年にはクリントン元大統領(サクソフォン奏者でしたね)をゲストにライヴを行ないました。おそらくは、以前のフェアラー・サックスのような活動を行なっているようですが、現在公式サイト等閉じられており、活動を休止しているものと思われます。
南アフリカに題材を得て作曲されたというスモール・ドリーム・オブ・ア・ダンスで幕開け。硬軟さまざまな曲がそろえられていて、演奏も前向きに、時に大胆に行っているのですが、どうもその意気込みが空回りしてるように聴こえるのは、技術的な詰めがやや甘いことに原因があるように思えます。雨がやってくるやミシシッピ・ラグなど、さぞステージでは楽しい演奏になりそうな気がするのですが、、、やはりこの団体は、ライヴを見てみないとその実力はわからないのでしょうか。
ジャケットを見る限り、ちょっとセクシーグラビア路線で、とてもクラシカル・サックスのアルバムではないように見えます。そしてこのアルバムも、1作目同様スモール・ドリーム・オブ・ア・ダンスでの幕開け。もしかしたら、彼女らにとってこの曲はオープニング・テーマなのかもしれません。タンゴの歴史などで演奏上の工夫は感じるのですが、前作同様端正な音楽に仕上がっておらず、中途半端に聴こえてしまうのが残念です。個人的には、最後のマウアーの2作品がどう演奏されているのかとても興味があったのですが、ケンタッキー大学・メガサックスQの派手で男性的な演奏と比べると、まるで違う曲を聞いているようで、、、、