1987年に結成し、1991年にFNAPECで優勝して注目されました。(ところで、FNAPECってなんでしょう?) その後もいろいろなコンペティションで優秀な成績をおさめています。近年は、フランス政府の援助を受けて、海外での演奏を行なっています。ジャケの写真を見る限り、なんだかすごい若そうですけど、どうなんでしょうねー。1987年結成ですし。。。いずれにしても、これからも活発な活動が期待できそうな団体です。そのうち、日本にもきてくれないでしょうかね。
なお、アルト奏者のニコラ・プロストはソロCDもリリースしています。
2003年、新しいアルバム「MUSIC FOR FRIENDS」を発表。リムスキー=コルサコフ(再録音?)、グラナドス、ピアソラからマティシア「悪魔のラグ」(再録音?)、チック・コリア(これも再録音?)、そして吉松氏の「アトム・ハーツ・クラブ・カルテット」までをおさめたこのアルバム、ぜひ聴いてみたいものです。
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おそらくデビュー作となるCDです。しかし、いきなり3つもこんな名曲を録音しますかねー。この先、どんな曲を録音していくんだろう??? デッドな録音のせいでかなり損をしていますが、演奏は技術的にはかなり高いです。ヴィヴラート過多に陥らず、自己主張もかなり感じられる積極的な演奏には好感を持ちました。たとえばデザンクロの3楽章の冒頭の細かい音は、たいていの団体は16分音符程度でごまかして吹くのですが、きっちり32分音符(でしたっけ?)で表現しています。何となく強いて注文をつけると、全体にゆっくりの部分のにもう少し表情がほしいですが、これは今後の課題かな。次のアルバムに期待してます。
なお、このアルバムは、Diapason誌(フランスのレコード評)で 5 diapasons を獲得しました。
オススメ度:
小品を集めたアルバム。組曲ものでも一部の曲しか収録されてない曲が多いので注意が必要です。どの曲もエレガントに、時にほどほどに羽目をはずしながらの演奏で、その演奏スタイルはどことなくお上品。たとえば冒頭のソングス・フォー・トニーやチルドレンズ・ソングは、初演者のアポロSQのビート感あふれる演奏とはまったく違った仕上がりになっています。もっとはじけてもいいのに、と思うところもありますが、これが彼らの演奏スタイルなのでしょう。もっとも、曲によってはパワー全開で駆け抜けていく演奏もありますが。全体に声部のバランスはよく練りこまれているように思いますが、一方で付点音符の処理など少々甘くて気になる個所もありました。オリジナル曲であるタンゴ・ヴィルティオソや、編曲が薄くてバランスをとるのが難しいピアソラは(多少譜面に手を入れる見識も含めて)実力を十分発揮した出来ですが、悪魔のラグや熊蜂スペシャルではもう少し洗練されたサウンドを聴きたかったです。
オススメ度: