1997年に結成されたフランスのアンサンブル。活動の詳細はわかりませんが、下記アルバムを見る限りメンバは全員若手です。
管弦楽伴奏によるサクソフォン4重奏の協奏曲集。4重奏+オケというCDはなさそうで意外とあるもので、他にもキャトゥル・ロゾーSQやルデューSQのものを思い出しますが、レパートリが限られているためどうしても同じような選曲になってしまうのはやむを得ないところでしょう。このアルバムは、先に名前を挙げた2団体の華麗&正統派?の演奏が念頭にあるせいか、はたまたディアフェーズSQの端正な演奏・録音のせいか、一回CDを聴いただけではあまりインパクトを感じませんでしたが、繰り返し聴くうちにクールだけどアツい音楽作りを感じるとることができるようになりました。個人的な趣味では、もっとアグレッシヴなサウンドを楽しみたかったスケッチや、茶目っ気を前面に出してほしかったデュボワといった願望はありますが、コンチェルト・グロッソやサクシランドで聴こえてくるチームワークのよさと透明感のある音色・ハーモニーの美しさは特筆してよいでしょう。この団体ならではのオリジナリティを感じることのできる録音も今後期待できそうです。
オススメ度:
1曲目サバの女王の登場の冒頭から、アンサンブルに不安を感じさせる演奏。はたして、いたるところでおや?という音が聴こえてきて、早々に??という印象です。残響の少ない録音が追い討ちをかけて音程の悪さやアインザッツの不統一が目立つ結果になってしまっています。その中で、最後のサクシランドは、前のアルバムで録音された4重奏+オケ曲のピアノ伴奏版で、検定作品でもあり、この曲だけはかなり気合が入っているのか完成度が違いました。