1997年、愛知県立芸術大学の講師であった雲井氏を中心に学生と共に結成、名古屋を拠点に活動を続けています。当初バリトンは渡部純一郎が参加していました。コレジオという名称は、安土桃山時代、外国人宣教師が日本に設立した学校「コレジオ」にちなんでおり、初めて最高水準の異文化に触れた当時の日本人たちが持っていたであろう驚きや憧れを音楽を通して追体験したいというコンセプトがこめられています。
自主製作による、ライヴ演奏を集めたアルバム。頒布価格もお手ごろ(\1,200でした)で良心的! ライヴ録音ですが、どの曲も非常に完成度が高く、驚きました。音楽の流れが常に脈々としていて、よけいな力みがなく整然と聴こえます。特に妖精の女王の響きが清冽で印象的でした。また力んでしまうと音楽が混沌としてしまいそうなジャズ・エッセイも、気合は音楽の流れを加速する方向に働いて、聴いている私をいやおうなく引きずり込んでしまう魅力に逆らえませんでした。アルバムタイトルのオズの魔法使いでは日本語ナレーションを交えて和やかな雰囲気になっているのもこの団体ならではでしょうか。現在は名古屋圏を中心に活動しているこの団体、是非機会があれば生の演奏に足を運んでみたいものです。
なお、収録曲中、シュミットのみバリトンは北コロラド大学留学中の渡部純一郎が担当しています。
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