ベルギーで活動するサクソフォン・アンサンブル。結成時期は不明ですが、1990年代前半のようです(1992年には活動を行なっています)。ベルギーの作曲家、たとえば アンリ・プッスール、ヴィクター・レグレイ、ジャン・アプシル、マルセル・デ・ヨンゲ といった人の曲を積極的にプログラムに取り入れ、リサイタルをはじめベルギー内外のテレビやラジオへの出演を行なっています。
ソプラノのルディ・ハーマーはマーストリヒト音楽院でノルベール・ノジに師事し、その後アムステルダムのスウェリンク音楽院でも学びました。現在はソリストとして管弦楽への客演を行なうほか、Leemensやアントワープなどでサクソフォンのクラスを持っています。アルトのファン・ルー(女性)はソプラノのハーマーの弟子にあたり、またエド・ヴォガートに室内楽を師事しました。現在はマーストリヒト他で教鞭をとっています。テナーのバル(女性)はLeemensで学んだ後、ハーマー同様ノジに師事しました。彼女もまた現在はLeemensで教鞭をとっています。バリトンのミナーはブリュッセルとアントワープの音楽院で学び、1983年にはベルギー空軍音楽隊に入隊、その後ベルギー国家警察音楽隊、ベルギー近衛吹奏楽団のメンバとして活動しています。
堅苦しい曲はなく、コンサートなどでリラックスして聴くことのできる曲をあつめた録音。冒頭の紡ぎ歌の軽やかなサウンドを聴いたときは、なかなか期待できるな、と思いました。が、正直なところ全体では細かいミスが多く、曲のつくり方や間の取り方がちょっと独特で、楽しめるとまではいきませんでした。しかしデドリックの作品やジャンゴ・ラインハルトの想い出になどの小品が楽しく演奏されているので、気軽に聴くぶんにはいいかと思います。