1998年、パリの国立高等音楽院でクロード・ドゥラングルに師事する学生4人で結成されました。現代音楽を得意とするようですが、フランスの古典的な作品まで幅広い曲をレパートリーとしています。ちなみに Axone とは、軸索=神経細胞の突起の中で一番大きなもので、他の細胞との間で情報伝導を行なう部分の意味だそうです。
メイヤー財団の助成金を活用して作製されたCD。最近のフランスの若手奏者の傾向である、ヴィヴラート控えめでとても精緻なアンサンブルを聴かせています。1曲目のシュミットの4重奏は、ヴィヴラートを廃したすっきりした響きで、これまで雰囲気に飲み込まれて聴こえづらかった細かい仕掛けをていねいに解きほぐして、聴き手を納得させてくれます。ショスタコーヴィチの弦楽4重奏曲の編曲も、イントネーションやソルフェージュがしっかりしており、曲の構造や内在するエネルギーがきちんと表現されています。とはいえ、ショスタコーヴォチ特有の、弦楽器の質感を駆使した曲想を、サクソフォンであえて表現するという意義までは感じ取ることができませんでしたが。。その答えは、きっと彼らのこれからの活動から理解していきたいと思っています。
なお、このCDはkuri氏より頒けていただきました。感謝!。