Arte Quartett


1993年結成の団体。現代音楽をレパートリの中心とし、ヨーロッパ内外で活動を続けています。これまでに、テリー・ライリー、アルス・レイムグルーバー、フレッド・フリス、ナディエ・ヴァッセナなどの作曲家たちとコラボレーションを行なってきました。以下でご紹介したほかにもアルバムを発表しているようですが、入手方法がわからない、、、

ソプラノのホフステッターは、スイスのラウフェンの生まれ、バーゼルの音楽院、アメリカのノースウェスタン大学、ドイツのカールスルーエの音楽大学に学びました。現在は様々なアンサンブルやオーケストラで演奏活動の傍ら、バーゼルとルツェルンの大学で教鞭を執っています。

アルトのアームブリュースターは、ドイツのラーの生まれ、バーゼルでイヴァン・ロスとマルカス・ワイスに師事、渡仏しパリ高等音楽院でクロード・ドゥラングルに師事し一等賞で卒業しました。平野公崇とのデュオ活動をはじめ、室内楽やオーケストラとの活動のほか、ルツェルンで教鞭を執っています。

テナーのフォルメンティについてはこちらのページをごらん下さい。

バリトンのカッペラーは、スイスのレナックで生まれ、バーゼル音楽院でイヴァン・ロスに師事、またチューリッヒ音楽大学でマルカス・ワイスに師事しました。電子音楽をはじめ、さまざまなアンサンブルで活動しています。

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主なアルバム


「Schweizer Saxophonquartette」

Musiques Suisses CTS-M 95 (P)2005
  1. ノド〜2本のアルト・サクソフォンと2本のテナー・サクソフォンのための (メイアー)
  2. ラウド・スピーカー -easy listening version 2 (グブラー)
  3. 姿、形、香り (スタウダー)
  4. ビットマップ (ベルガー)
  5. 31アナトミー・ノットゥルノ (ヴァッセナ)

タイトルどおり、スイスのサクソフォンのための現代作品を集めたアルバムで、ノドがアルト2本/バリトン2本、ラウド・スピーカーがテナー2本/バリトン2本、姿、形、香りがアルト/テナー/バリトン/コントラバス、ビットマップがアルト2本/バリトン2本+電子音、アナトミーがアルト4本、と、通常編成の4重奏とは異なったものばかり。出てくるサウンドもすべて旋律のない現代的な響きばかりで、十分理解できていないのですが、統一された指向性とその演奏を裏打ちする確実な技術(おそらくは即興を含む)は非常に高く、最後まで集中して演奏を楽しむことができました。日本では彼らの活動状況が十分つかめず歯がゆいのですが、今後の活動を注目すべき団体です。

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「Assassin Reverie」

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New World Record 80558-2
2001-3 DRS 2 Studio, Zürich & Rete due Radio Studio, Lugano, Switzerland
  1. アンクル・ジャード (ライリー)
  2. 暗殺者の幻想 (ライリー)
  3. トリッド・オン・ザ・トレイル (ライリー)
Arte Quartett / Terry RILEY vocals, piano & herpsichord

ミニマル・ミュージックの開祖と呼ばれ、インド音楽をはじめさまざまな民俗音楽の影響を色濃い作品を書くテリー・ライリーが、サクソフォンのための作品を少なからず書き続けているのは、アルテ4重奏団と緊密なコラボレーションがあるからなのでしょうか。インドの古典的な音楽を強烈に感じさせるアンクル・ジャードで始まり、トランス状態のようなライリー自身の歌声で、いきなりライリーの世界に引きずり込まれます。トリッド・オン・ザ・トレイルは、ここではアルテQが初演した12本のサクソフォン・ヴァージョン(ということは多重録音でしょう)で演奏されており、そのグルーヴ感は、曲が進むにつれ思わず踊りたくなるような躍動感にあふれています。平野公崇氏らのクールかつ熱い演奏やデルタSQの客観的な演奏とはまったく異なるアプローチは、はじめから最後まで、西洋音楽が忘れつつある何かを提示しているようにも思えます。

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「Different World」

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Marsyas MAR-1804 2
2008/2 Rudolph Steiner Schue, Wetzikon, Switzerland [a-d]
2008/4 Reformierte Kirche, Ossingen, Switzerland [e,j]
2008/5 Volkshaus, Basel, Switzerland [f-i]
2005/3 Castle Studio, Basel, Switzerland [j]
  1. Chintro (アームブリュースター)
  2. Moos-Ruef (H.J.ソマー)
  3. Hioba〜After Swiss Melody (ホフステッター)
  4. Schnster Abendstern (カッペラー)
  5. Dreams of a Dying City (R.アボウ=クハリル)
  6. Tiferet (ジョン・ゾーン)
  7. Nevalah (ジョン・ゾーン)
  8. Mahshav (ジョン・ゾーン)
  9. Mikreh (ジョン・ゾーン)
  10. Arabian Waltz (R.アボウ=クハリル)
  11. Indian Trail (テリー・ライリー)
Arte Quartett

他のアルバムと違い、このアルバムは日本国内のCDショップの店頭でも見かけたので、メジャーなレーベルからのリリースなのかもしれません。演奏は、民俗音楽を高度に洗練した、バルトークにオリエンタリズムとアフリカンテイストを盛りあわせたような響き。土俗的な旋法あり、変拍子ありと、フランス風の華やかな曲とは全く違う、不思議な音楽が奏でられています。しかも、テクニックはバカうま。いったい指が何本ついてるの?というようなすごいフレーズを吹ききる各奏者のテクニックとアンサンブル力は驚異的です。あまりに整ったアンサンブルの中から、狂気紙一重のようなテンションを感じます。最後のライリーでは、しゃがれた肉声がスマートなサクソフォンといい対比、ライリーの音楽とサクソフォン・アンサンブルの相性の良さをますます実感できるでしょう。

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「Xylem」

stv 003 (c)1999
  1. Xylem 2〜サクソフォン4重奏 (レイムグルーバー)
  2. ソロ1〜ソプラノ・サクソフォン (レイムグルーバー)
  3. Xylem 3〜サクソフォン4重奏 (レイムグルーバー)
  4. ソロ2〜ソプラノ・サクソフォン (レイムグルーバー)
  5. Xylem 4〜サクソフォン4重奏 (レイムグルーバー)
  6. ソプラロジー2〜サクソフォン5重奏 (レイムグルーバー)
Urs LEIMGRUBER (soprano/tenor saxophone) / Arte Quartet

「Gang」

altrisuoni AS110 2002
2000/2/5-6 Radio Studio Zürich
  1. Hang (フェイゲンヴィンター)
  2. Malteser (フェイゲンヴィンター)
  3. Alte Freunde (フェイゲンヴィンター)
  4. Joni Mitchel (フェイゲンヴィンター)
  5. Dort Hin (フェイゲンヴィンター)
  6. Sextet 1998 (フェイゲンヴィンター)
  7. Gang (フェイゲンヴィンター)
Arte Quartett / Hans FEIGENWINTER (piano) / Wolfgang ZWIAUER (electric bassguiter)
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「Tim Berne The Sevens」

New World Records 80586-2
2001/12/18-19 DRS 2 Radio Sturio, Zürich
  1. Repulsion (ベルン)
  2. Sequel Why (ベルン)
  3. Reversion (ベルン)
  4. Quicksand (ベルン)
  5. Tonguefarmer (ベルン)
  6. Sequel Ex (ベルン)
Arte Quartett / Marc DUCRET (acoustic guitar) / David TORN (electric guitar/loops etc)
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「e_a.sonata.02」

for4ears 1447
2002/11/1 Theatre "La Fourmi Luzern"
  1. e_a.sonata.02 (レイムグルーバー/G.ミューラー)
Urs LEIMGRUBER (soprano/tenor saxophone) / Arte Quartet

for4ears レーベルのこのCDの紹介はこちら(英語)

「Saxophones」

Intakt CD 091
2003 Radio Studio DRS Zürich
  1. Sito (フォーヴル)
  2. Solar Wheel (フォーヴル)
  3. Music 4 & 7 (フォーヴル)
  4. Stampede (フォーヴル)
  5. Anecdote (フォーヴル)
  6. Les jeux sont faits (フォーヴル)
  7. Lea (フォーヴル)
  8. Options (フォーヴル)
  9. Passage (フォーヴル)
  10. Hippopotamus (フォーヴル)
  11. Saxophones (フォーヴル)
Arte Quartett / Pierre FAUVRE (drums/percussion) / Michel GODARD (tuba/serpent)
Intakt レーベルのこのCDの紹介はこちら(英語)

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少々反則ですが、アルテQが作曲家や演奏家たちとコラボレートして製作したアルバムを一気5枚紹介。すべて、現代音楽というか、アンヴィエント系というか、ジャズというか(ジャズのレーベルからのリリースです)。十分に理解しながら聴くことのできる音楽でなかった、というをまず告白した上で、少しだけコメントします。Xylemは、一番実験色が強い作品ですが、アルテQのアグレッシヴなチャレンジ精神がフルに発揮されています。e_a.sonata.02はXylemと同じUrs Leimgruberとのコラボレーションですが、こちらはまるまる50余分、風や葉の擦れる音など自然の営みの傍らにいるようなおおらかな気持ちで聴くことができました。The Sevensは、サクソフォンの重なり合う響きとギターの切り裂くような音色の対比が新鮮。この中で最も興味深く聴くことのできたのが、パーカッショニストフォーヴルのクレジットによるアルバム。チューバ/セルパン(!)奏者のミシェル・ゴダールをとの6人で奏でられる音楽は、民族音楽の香り漂う心地よい浮遊感にあふれています。サクソフォンとセルパンの微妙に志向の似た響きがまた気持ちよいです。

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