1984年に結成以来、海外を含めて500回以上の演奏会をこなしているイタリアの4重奏団です。イタリア・サクソフォン演奏者協会の設立メンバであり、古今の曲をレパートリにとりいれているのはもちろん、モリコーネやマニーノといったイタリアの現代作曲家とも親交が深いようです。また、録音も積極的に行なっており、下記のアルバム以外にも、BMG、RAIといったレーベルからリリースされています。1988年には来日もしています。
全体的にイタリアらしい華やかな音色で、和音の響きも悪くないのですが、スタッカートやフレーズの終わりがぶつ切れになり気味で、私の趣味ではありません。また音域や音量によって不安定さを感じる部分があるのも気になります。
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タイトルどおり、前半にフランスもの、後半にアメリカものをならべたアルバムですが、どうも楽しめません。フランスものはいまいち軽妙洒脱さがないし、アメリカものはイキオイやジャジーなフンイキが全然出てません。原因のひとつに、譜面の読みが甘いことがあると思うのですが。ソプラノ以外の楽器の音色は悪くないのですが、聴いていて退屈してしまいました。
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これまたタイトルどおり、19世紀、つまり楽器が作られた当初のオリジナル作品が集められていて、多くの作品が世界初録音となってます。サクソフォンのオリジナル作品にありがちな難解な曲はなく、すべて調整・拍のしっかりした古典音楽のように響きます。が、同時に、なぜ今まで埋もれていたかもわかってしまう気もします。ずばり、このアルバムの聴きものは、ドゥラングルが参加している5重奏曲でしょう。皮肉なことに、ドゥラングルのソプラノともう一人のソプラノの格の違いがよくわかる結果になっています。19世紀のサクソフォン4重奏曲を集めたアルバムとしてアルス・ガリカSQのアルバム「L'Aube du Saxophone」と聴き比べてみるのも一興です。
ダイナミック・レーベルからのリリース。全体に選曲が明るく楽しいものが多く、このアンサンブルの持ち味である陽気な唄心にマッチしてて、この団体のアルバムの中では一番楽しめます。ロッシーニ4重奏曲(Rossini ... per quattro)は、ロッシーニの数々の名旋律をメドレーに編曲したもので、こういった曲を吹いてサマになるのは、この団体とトルヴェール・クワルテットくらいなんじゃないでしょうかねぇ。編曲のせいでいまひとつ楽しめない曲もありますが、モリコーネやニノ・ロータなどはまずまずイケます。
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こちらもダイナミック・レーベルからのリリース。タイトルからも推察できるように、ジャズをはじめ汎アメリカ的な曲を集めています。3つのインプロヴィゼーションは、アルバムFRENCH & AMERICAN MUSICでも録音されていますが、こちらの演奏は早い早い、普通では9分台後半から10分かかるこの曲が、8分52秒の超特急で演奏されてます。ちなみに手持ちのCDではプリズムQの8分37秒が最速です。
また4重奏のための小品は小生とても好きな曲なのですが、今までピアセールSQの入手困難なCDしかなかったので、今回アカデミアSQによる録音が聴けたのはうれしさもひとしおです。デ=リヴェラやロメロの曲も小気味よく楽しめました。録音のせいか若干一本調子の演奏に聞こえて残念ですが、選曲のよさで、おすすめマークをつけちゃいましょう。
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既にアカデミアSQはサンジュレの4重奏曲や5重奏曲を録音していますが、数多くのソロ曲を1枚のアルバムにまとめました(今回は4重奏の演奏は含まれていません)クリスティアン・ペータースによる同様の企画とほぼ同じプログラムとなっていますが、こちらのアルバムは作曲番号順に並べてあるのが特徴です。ディオ・コンチェルタンテはペータースのアルバムになく、こちらのみの収録。2本の楽器が一緒になったりはなれたり、と軽妙で楽しい曲。もう少しフレーズの終わりや早いフレーズなどが丁寧に演奏されていれば、古典的な香りがさらに際立ったと思うのですが、、
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