マンフレッド・プレイス、といっても、ピンと来ないかと思います。サクソフォンよりクラリネットの方が本業のようです。ミュンヘンでジェラルド・シュタルケに、ベルリンでウルフ・ローゼンハウザーに師事しました。1982年にベルリン放送交響楽団に入団、後にベルリン・フィルハーモニーに移りました。主にバス・クラリネット奏者として活躍していますが、アルト・サクソフォンの持ち替えも担当しています。
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ベルリン・フィルハーモニー木管5重奏団は、名前どおりベルリン・フィルの、主に2番奏者で結成されたアンサンブル。当然、技術的には文句無しで、どの曲もすばらしい出来。選曲の方も、フランスの木管5重奏曲のオイシイところをひととおり聴くことができるので、木管アンサンブルファンの方は必携のアルバムといえるでしょう。プレイスはサクソフォンの登場する2曲に参加しています。サクソフォンがソリストとして全面に出るというより、他の楽器の音色と融け込むように演奏・録音されていますが、演奏者としては音量のバランスをとるのは大変そうに思います。トマジの春はロンデックスや須川氏/ルヴァンヴェールに比べると、全体にモノトーン気味で、もう少し華やかさが欲しかったです。一方ケクランの7重奏曲は音量のバランスやフレージングが絶妙で、ケクラン独特の静謐な音楽が堪能できました。コーラングレを吹いている名手ゲルハルト・シュテンプニクも、いい味をだしてます。
ちなみに、BISレーベルからリリースされている、彼らのもう1枚のアルバム「秋」Pautunnoは主に近代ドイツの曲が録音されていて、こちらも名演です。