Simone OTTO


1968年生まれ、ドイツで活躍する女性サクソフォン奏者。ミュンヘンとエンシーデの音楽学校を卒業後、ジャン=マリー・ロンデックスやクリスチャン・ローバに私淑しました。ドイツ国内外で数々の賞を受賞しており、ソロ活動のほかにラージアンサンブルSaxperienceをはじめ様々な室内楽で活動しています。



主なアルバム


「Simone Otto Saxophon」

Musicom CD 010905
  1. 小さなチャルダッシュ (イトゥラルデ)
  2. ヴォカリーズ (ラフマニノフ)
  3. スポーティなソナティネ (チェレプニン)
  4. ハバネラ形式の小品 (ラヴェル)
  5. スカラムーシュ (ミヨー)
  6. ファンタジア・アンプロンプチュ (ジョリヴェ)
  7. バヤオ〜5つのエキゾチックな踊りより (フランセ)

Simone OTTO (saxophone) / Fred OLDENBURG (piano)

ドイツのレーベルMusicomからリリースされているアルバム。下のアルバムも、ですが、有名な曲が並ぶ中、スポーティなソナティネがこっそり収録されている点、見逃せません。この演奏を聴いてけっこう気に入ったのですが、他の演奏者の方の録音はないのでしょうか?

演奏のほうは、とにかく真面目! 全体によく吹けており、ところどころに独特の解釈を織り込むなど、細部まで配慮が感じられますが、この路線でいくならばさらに完成度が高いことを望みたいところです。聴きながら、なぜか日本刀をイメージしてしまいました。ある程度刃は研いであるものの、名刀の持つ端正さ、品格、妖しい雰囲気、はまだこれからでしょうか。

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「HARD TOO HARD」

Musicom CD 020905
  1. サクソフォン・ソナタ (クレストン)
  2. オキシトン〜バリトン・サクソフォン・ソロのための (ハヴェル)
  3. サクソフォン・ソナタ (ヒンデミット)
  4. ラプソディ (ドビュッシー)
  5. ハード・トゥ・ハード (ロバ)
  6. サクソフォン・ソナタ (デニソフ)

Simone OTTO (saxophone) / Fred OLDENBURG (piano)

こちらのアルバムも、なかなか面白いプログラム。ソナタが3曲、これは偶然にもボーンカンプのソナタ・アルバムと重なっていて、どうしても耳が比較して聞いてしまうことになってしまいます。オットの演奏はここでも誠実、もう少し余裕としなやかさが欲しいところ。それでも、前のアルバムよりは演奏者の個性がマッチしているのか、ところどころに感じられる個性的な解釈は興味深く聴くことができました。一方ラプソディは楽譜にピアノ奏者の手が入っているようで、ピアノパートがかなり華やか。このアルバム最大の聴きどころは、バリトンのソロで演奏されるオキシトンでしょう。もう1曲テナーのソロによるハード・トゥ・ハードも、実演で聴いたらかなりのテンションだろうな、と予感させるもの。今後の活動に期待したいところです。

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「Sax-o-Phun」

Musicom CD 010509
2001/1 Waldorfschule Münster
  1. ロマンティックな組曲 (ロベール)
  2. 美しきロスマリン (クライスラー)
  3. ロンディーノ (クライスラー)
  4. 道化師 (クライスラー)
  5. 愛の哀しみ (クライスラー)
  6. 5つのエキゾチックな踊り (フランセ)
  7. クロカンブッシュより (デルヴァンクール)
  8. 熊蜂の飛行 (リムスキー=コルサコフ)
  9. 2つの小品 (グレチャニノフ)
  10. チャルダッシュ (モンティ)
  11. ホットソナタより 第3楽章 (シュルホフ)
  12. サックス=オ=ファン (ヴィードーフ)
  13. はかないワルツ (ヴィードーフ)
  14. サックス=セレネ (ヴィードーフ)

Simone OTTO (saxophone) / Fred OLDENBURG (piano)

こちらは比較的軽めの作品を集めたアルバム。どれも小粋で肩肘張らない、聴いて楽しい小品集です。ところどころテンポを大胆に揺らしながらも、全体には丁寧に演奏されています。そのせいか、ちょっとこじんまりとまとまってしまっていますが、曲の愉しさは伝わってきて、特に熊蜂の飛行チャルダッシュでの適度なドライヴ感が印象的でした。ピアノの好サポートも好印象です。

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