1972年、アメリカはテキサス州ダラスの生まれ。オーケストラとの初共演は16歳(!)で、グラズノフの協奏曲(!!)を吹きました。ミシガン大学で有名なドナルド・シンタに師事し、数々の賞を受賞しています。また指揮をロバート・レイノルズに師事しています。現在は、ニューヨーク大学ポツダム校のクレイン音楽学校のサクソフォン助教授として教鞭をとっています。
ピアノのケヴィン・クラスとデュオ・ノーヴァを組んでリサイタルや録音を積極的に行なっていて、下記にご紹介したアルバム以外にも「Imaginary Landscape」(Equilibrium EQ 003, 1996/fall)、「Gringo Blaster -The Music of Michael Kowalski-」Einstein EIN 008, 1994/fallの2枚を発表しており、今後も Albany、Arizona University Recordings などからのリリースが予定されています。またAmerica's Millenium Tribute to ADOLPHE SAX Volume 3 と 5 にも演奏が収録されています。
また2003年よりプリズム・カルテットに参加、アルトを担当しています。(それ以前にもゲスト奏者としてたびたび参加していました。)
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Centaurレーベルからリリースされたアルバム。録音のせいか、音域によって音の太さがやや変わるように聴こえ、音楽の流れが損なわれている気がします。収録曲の中では、リリスの響きのユニークさと、ディスタンス・ウィズィン・ミーの、曲の持つ透明性を興味深く聴きました。
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最近サクソフォンの録音を次々に発表しているEquilibriumからのリリース。全曲無伴奏またはテープとの演奏で、このアルバムのために書かれた変奏/ドゥブルをはじめ、かなり完成度の高い演奏になっています。とはいうものの、私自身これらの曲を充分理解できてないのですが。。。友情にはドゥラングル、ボーンカンプ、ケンジーが録音していますが、それぞれに異なった印象の曲に感じられるのが興味深いですが、マクアリスターの演奏は、勢いと曲の指向性が共存している点が楽しめました。またインナー・ソングでは表現の深さを感じることができました。
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まあ、これぞとばかりテクニックを駆使した曲をまったく難なく吹きこなしており、感嘆。音程、音色の安定も申し分なく、これらなしでは表現しえない難曲をいともやすやすと吹ききっています。しかも、曲の真価を充分理解していない私さえも惹きつける不思議な魅力、というか色気を感じました。これまでの録音を聞く限り、マクアリスター氏は自分の信じる音楽の道をより深く追求しながら進んでいるようです。収録されている曲の中では、あくまでも高いテンションの中でリズム・旋律線を自在に操り様々な表情をのぞかせるオルブライトのソナタの演奏が一番印象に残りました。
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マカリスター氏の来日時にリサイタルを聴きに行きましたが、現代音楽への理解が深いだけではなく、当たり前なのですがその他の伝統的なサクソフォンのレパートリーやさらには一般的なクラシック音楽まで、よく研究された的確な表現様式で演奏されていることに驚きました。そう認識した上でこのアルバムを聞くと、現代音楽だからといって特殊な解釈や奏法をしているわけではなく、これまでのクラシック音楽の延長線上に捉えてきちんと分析し演奏しているのがあらためてわかります。たとえば、典型的なミニマル・ミュージックのスタイルで書かれているエスケープ・ウィスコンシンでは、ロックのような強烈なビート上に、クラシックの和声、フレーズがきちんと意識されています。アルバムタイトルになっているGlintでは、クラリネットとの掛け合いがスリリング。各曲について私が十分理解できているわけではありませんが、演奏の揺るぎなさの背景には音楽理論的な厚さがあるのでしょう。さらに、その上で音楽への共感が音に反映されているからこそ、マカリスター氏の音楽が血肉通った響きがするのだと感じました。
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タイトルはもちろん、あのファンクバンド Tower of Power(以下TOP)をリスペクトした Towers of Power という曲に因んだもの。サクソフォンと吹奏楽のための室内交響曲第4番という長いサブタイトルもついているこの曲、各楽章は Bump City、Quite Scream、Knock Yourself Out ! とTOPの同名の曲に因んでいることは明らかです。なるほど、それぞれの曲のリズムだったりソロフレーズだったりがそのまま使われてます。ただ、管楽合奏だとどうしてもリズムのソリッドさが浮き出てこないのは仕方がないんでしょうね。でも、マクアリスターのソロは、なかなかファンキーで、TOPの名ソリストレニー・ピケットのソロばりの超絶技巧をさらりとキメてたりして、かなりかっこいいです。実演を聴くともっとエキサイティングなんだろうけど、かーなーりー難しそう。。どこぞの優秀な日本のバンドさま、演奏会で取り上げてくれませんかねぇ。
また、フィリップ・グラスの2人のティンパニ奏者と管弦楽のためのコンチェルト・ファンタジー(の吹奏楽編曲版)は、14台のティンパニを2人がかりでメロディを奏でるという作品で、冒頭からティンパニが暴れまくって(笑)衝撃的。これも、実演では視覚的にも相当おもしろいだろうし、こちらも実演を切に希望です。でもまずは原曲を聴いてみたいなぁ。
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