テネシー大学とミシガン大学を卒業し、アントニー・ダンドレア、ラリー・ティール、ドナルド・シンタに師事しました。エンパイアSQの創設者としてソプラノ・サクソフォンを担当しており、ソリストとしても各国でリサイタルを開いています。イサカ大学の教授の地位にあり、「Practical Approach to Playing the Saxophone」「Saxophone Warm-Ups」ほか多くの著書があります。楽器は、セルマーの Mark VII のアルト・サクソフォンに、Caravan のマウスピース、リガチャーは Rovner Light、リードはヴァンドレンの3番を使用しています。
ソプラノサクソフォンによるアルバム。どの曲もそこそこ危なげなく演奏されていますが、残念ながら私はそこから音楽の流れを感じ取ることができませんでした。録音のせいもあると思うのですが、音楽の焦点がさだまらない、というか、、、プラッティやバッハの曲ではもっと端正な音楽を、ヤングやヴィラ=ロボスではもっと自由闊達な音楽を、モーツァルトでは愉悦感あふれる音楽を期待していたのですが、、期待がちょっと大きすぎたようです。
アメリカのオリジナル曲を主体にフランス・ドイツものも交えた選曲はなかなか興味をそそられます。最初のデンザクロですが、カデンツァの部分は「譜面を一生懸命吹いてます」という感じで、正直なところ興ざめでした。音色も特に惹きつけらませんでしたし。。。、Open Loop のアルバムは、どうも録音のせいかあたりはずれが多いように感じて、なかなか手を出す気になれません。このアルバムは、Albany からのディストリビュートだったので、つい買ってしまいましたが。
チェコ出身でアメリカ在住の作曲家で、ピュリッツァー賞も受賞しているカレル・フサの作品集(2枚組)。老舗実力バンドのイサカ大学の演奏に、同大学のサクソフォン教授スティーヴン・マウクが参加しています。フサの音楽はとかく炸裂する音量に耳を奪われがちですが、このCDでは音量の小さいところにもとても緊張感溢れる濃密な音楽が凝縮されています。全米でも高いレベルにある音楽学校だけに、ソリストはもちろんバンドもそれに応えようとしているのが充分感じられます。サクソフォン協奏曲の冒頭の無伴奏カデンツァでは、サクソフォン一本が吹奏楽のバックと対等に音楽を語りあえることを示唆しています。うーん、Open Loop の録音と別人のよう。
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