ミシガン州立大学でジェイムス・フォーガーに師事、イリノイ大学で助教授を勤めた後、現在は母校のミシガン州立大学に戻りサクソフォンとジャズ理論の教授の職にあります。クラシック・サクソフォン奏者として、ニューヨークでギルド・インターナショナル・コンペティションで入賞し、セントルイス交響楽団にしばしば客演する一方、ジャズ演奏にも精通しており、サクソフォン・コングレスで来日した折にはジャズ・ピアニストのフィル・ストレンジとのステージを披露しています。1995年には、プリズムSQの南米ツアーにゲスト奏者として参加しました。
現在、セルマー・クリニシャンとして、ソプラノは S-80 SeriesIII + S80-C*、アルトは Mark VII + S80-C**、テナーは S-80 SeriesII + EugeneRousseau 4R を使用しているということです。
なお、America's Millenium Tribute to ADOLPHE SAX Volume 3, 5-7 にも演奏が収録されています。
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クラシカルだけでなくジャジーな作品を織り交ぜ、リュロフの力量が発揮されたアルバムです。Channell Crossingというレーベルも、クラシックとジャズの双方融合というコンセプトですので、プロデュース面からいい結果が出たのかもしれません。ジャズも取り組んでいるというわりに比較的おとなしい音色で、やや音楽の線が細いですがヴォーン・ウィリアムスの歌心溢れる演奏はほほえましいです。プーランク最晩年のオーボエ・ソナタをサクソフォンで吹くのは無理があるのでは、と思ってましたが、どうしてどうして、おもしろい効果をあげています。
オススメ度:
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アメリカ製サクソフォン協奏曲3曲を録音したアルバム。どれも力量を要する曲ですが、なかなか健闘しているといえるでしょう。ダールの協奏曲は精緻な歯車があちこちで回ってるようなイメージで私の好きな曲の一つですが、やはり難しい曲ですね。この演奏では伴奏の編成が大きいのか、やや歯車の回転が重い気がします。そのわりに、パーカッションのバランスが大きいように思いますが。一方、アーバン・レクイエムはリュロフの師である James FORGER がソプラノを、リュロフがテナーを担当するグレート・レークSQは熱演。ドラムセットをバックに吹きまくるサックスと、その後に訪れる静けさの対比がおもしろく聞けました。
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オレンジ色ベースになにやらファンキーな手書きの顔が描かれているジャケット。吹奏楽をはじめ、意欲的な作品を次々と発表しているマズランカの、協奏曲の力作2曲を収録したアルバムです。何せ2曲でCD1枚ですので、1曲あたりの規模は大きく、サクソフォン協奏曲は全5楽章40分超という大作。落ち着いた物悲しげなメロディではじまるこの曲は、クールで美しさをたたえた響きと破壊的・暴力的な曲想が綾をなして織り込まれていて、まぎれもない典型的なマズランカの作品! マリンバ協奏曲も同様で、曲そのものはなかなか楽しめましたが、2曲をとおして音程の悪さが気になるところが少なからずあるのが残念。リュロフの実力も、アリゾナ州立大学の実力もこんなものではないはずですが、、、残響の少ない録音のせい?
そうそう、ジャケットの顔は、マズランカのセルフ・ポートレートだそうです。こういうセンス、日本人にはないですよね。