木村 義満


サム・テイラーに魅せられて、23歳から音楽を志し、サクソフォンをはじめて中村均氏に師事しました。現在は、那須に移り住み、主に地元でリサイタルなどの活動を行なっています。以下のCDはすべて自主レーベルからのリリースですが、最近大手CDショップでの流通するようになったようです。

以下でご紹介したアルバムのほか、シャンソン集、映画音楽集の2枚のCDをリリースしています。



主なアルバム


「城ヶ島の雨…アルトサクソフォン&ハープ

Moxon Music
1998/8/7-8 那須野が原ハーモニーホール、栃木県
  1. 中国地方の子守唄 (山田耕筰編)
  2. 赤とんぼ (山田耕筰)
  3. ちんちん千鳥 (近衛秀麿)
  4. 南部牛追い唄 (民謡)
  5. 出船 (杉山長谷夫)
  6. この道 (山田耕筰)
  7. 花嫁人形 (杉山長谷夫)
  8. 荒城の月 (滝廉太郎)
  9. 城ヶ島の雨 (梁田貞)
  10. (滝廉太郎)
  11. さくらさくら (古謡)
  12. 浜千鳥 (弘田龍太郎)
  13. 五木の子守唄 (熊本民謡)

木村 義満 (saxophone)
菅原 朋子 (harp)[except l,m]
小山 順子 (piano)[l,m]

「城ヶ島の雨」のタイトルといい、ネクタイを締めた中年(大失礼!)のおじさんがアルト・サクソフォンを持っているジャケットといい、ちょっと買うのをためらっていたのですが、なかなかすばらしいアルバムです。故矢代秋雄によるフルートとハープのための曲集「日本の旋律」をサクソフォンで演奏しているのですが、特に凝りすぎもせず、淡々とメロディのよさを出している(ライナーより引用) 編曲には感動すら覚えました。昨今、妙に懲りすぎて、鼻につく編曲がなんと多いことか。。。演奏も、そんな編曲にあうように、日本の曲だからといってハッタリやコブシを利かせたりせず、ただただ誠実を心がけているようです。久しぶりに「しみじみ感動するような」CDに出会えたように思えます。サクソフォンとハープという組み合わせも、最近ではしばしば聴く組み合わせですが、このアルバムでは奇を衒わずに正攻法で演奏されていているのも好感を持ちました。

なお、制作は ビクター・エンターテインメント、CD番号は PRCD 5291 となっています

オススメ度:


「アベマリア」

Moxon Music MMCD-001
西那須野町町民ホール、栃木県
  1. 涙のパヴァーヌ (ダウランド)
  2. アヴェ・マリア (バッハ/グノー)
  3. ユーモレスク (ドヴォルザーク)
  4. 白鳥〜動物の謝肉祭より (サン=サーンス)
  5. アヴェ・マリア (シューベルト)
  6. タイスの瞑想 (マスネ)
  7. シシリエンヌ (フォーレ)
  8. 愛の挨拶 (エルガー)
  9. 庭の千草 (アイルランド民謡)
  10. オーボエ協奏曲 (マルチェロ)
  11. オーボエ協奏曲 (アルビノーニ)
  12. オーボエ・ソナタ (ヘンデル)
  13. フルート・ソナタより (バッハ)

木村 義満 (saxophone)
青戸 久男 (guitar)[a-i]
村木 洋子 (piano)[j-m]

前半がギターとの共演によるクラシックの小品集、後半はバロック音楽が録音されています。おそらく、実際にリサイタルなどで演奏する曲を集めたのでしょう。どれも真面目で素直な演奏で、もう少し意欲的な表現が聴きたかったとも思いますが、これは木村氏の演奏スタイルなのでしょうね。共演者との息もよくあっていて、日ごろからのコミュニケーションのよさがうかがえます。

オススメ度:


「サックスが歌う バッハ無伴奏チェロ組曲」

Moxon Music MMCD-004
白神山地(青森県)、会津若松市(福島県)、高畠町(山形県)、仙台市泉区泉が岳桑沼(宮城県)、下北半島仏が浦(青森県)、那須(栃木県)他
  1. 無伴奏チェロ組曲第1番 (バッハ)
  2. 無伴奏チェロ組曲第3番 (バッハ)
  3. 無伴奏チェロ組曲第6番 (バッハ)
  4. 無伴奏チェロ組曲第2番 (バッハ)
  5. 無伴奏チェロ組曲第4番 (バッハ)
  6. 無伴奏チェロ組曲第5番 (バッハ)

木村 義満 (saxophone)

サクソフォンによる無伴奏チェロ組曲の演奏はいくつか録音がありますが、この録音はかなり個性的です。スタジオに篭らず、自然の中で録音された演奏は、虫や鳥のさえずりや、風や波の音が楽器音と一緒に録音されています(6番のみ一部スタジオ録音)。正直なところ技術的にはもっと上手な奏者はたくさんいるでしょう。しかし、あえてごまかしや過剰な表現をせず、正直に謙虚にとりくんだこのCD、これは木村氏の生き様といってもいいでしょう。誰にでもオススメできる内容ではありませんが、私は気に入りました。ちなみに、録音と装丁には、2人のお子様が関わっての作成ということです。

オススメ度:

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