アメリカはサンディエゴ出身のサクソフォン奏者。カリフォルニア州立大学フラートン校、ノースウェスタン大学、テキサス大学オースティン校で学び、フレデリク・ヘムケ、ジェイムス・レッター、ハーヴェイ・ピッテルの各氏に師事しました。その後ジョン・サンペン、ローラ・ハンターにも師事しています。現在はペンシルヴァニアのクッツタウン大学の助教授兼シングルリード・スタジオのディレクターを務める一方、ソロ活動、そしてサン・アントニオ交響楽団やダラス・ウィンド・シンフォニーのメンバとして活動しています。
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CDデビューとなるこのアルバムは、ジャステソン自身のプロデュースによる現代作品集。エグゼクティヴ・プロデューサにシカゴ・パーカッション・アンサンブルの打楽器奏者として有名なミハエル・ウドウ氏の名前があります。1曲目のソナタでは、やや技術的に不満を感じる箇所があり、そのせいか曲の持つリリカルで静的な面とダイナミックで(不適切な表現かもしれませんが)暴力的な面の対比がややぼけてしまっているように感じたのが残念。やはり、難曲なんですね。2曲目はアルバムタイトルにもなっているジャガノート。タイトルはインド神話に登場するクリシュナ神像の乗りもののことで、これに轢かれて往生すると極楽へ行くことができるということから転じて犠牲を強いる巨大な力のことを意味しているそうです。こちらのほうはジャステソンによる委嘱作品のせいか、曲を手中に収めているようで、積極的な表現を興味深く聴きました。ジャステソン氏はまだ若手と思われ、また意欲もうかがえることから、次作が楽しみです。