1956年、兵庫県生まれ。故阪口新、喜田賦の各氏に師事しまし、東京藝術大学音楽学部、同大学院音楽研究科を卒業しました。1984年、第1回の日本管打楽器コンクールで3位に入賞しました。また大学在学中より日本のサクソフォン4重奏団のパイオニア的存在であるキャトゥル・ロゾー・サクソフォン・アンサンブルに参加し、ソロおよび4重奏で国内外のオーケストラとの共演、各国でのサクソフォン・コングレスに参加しました。現在は洗足学園大学音楽部教授および東京藝術大学講師として、後進の指導にも力を入れています。
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演奏を一言でいえばアダルト。甘いも酸いもすべて知り尽くした演奏です。どの曲も完全に掌中におさめ、よく吟味咀嚼し、確信した内容だけをためらわずに音化して、濃密な音楽空間を築き上げています。特にクレストンやドビュッシーでは、貴腐ワインのような豊穣な音色で、細かいパッセージまで全く隙なく演奏し尽くしていて、安心して演奏に没入することができます。失礼を承知で言えば、若手の演奏と比べたらけしてスマートではないかもしれません。しかし、実質的なアンコールピースにおかれた、ビリー・ジョエルのオネスティーが物語るように、素直で実直な演奏、これは若手には絶対できないスタイルでしょう。
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