1964年、イタリアのパヴィアの生まれ。チューリン音楽院でクラリネットを学び、ペスカラの特別音楽学校でバス・クラリネットを、ボローニャ音楽院でサクソフォンを、そしてウルビノ大学で哲学(!)を学びました。現在、サクソフォンおよびクラリネット奏者として、イタリア国内外でさまざまな演奏活動を繰り広げる他、作曲活動も行なっており、その一部は出版もされています。
なお、下記録音に使用された楽器は、ヤナギサワの A-991 だそうです。
曲目をみて、驚くアナタはクラシカル・サクソフォンに精通した方でしょう。すべて無伴奏、難易度の高い曲に挑戦したアルバム。しかも、聴いてみると、どの曲も鮮やかにスピーディに吹ききっていて、さらに驚かされます。特にヴァルス形式のカプリスとブルー・カプリスの2曲は、連続して圧倒的なスピードで演奏されており、ア然。また、野田氏のインプロヴィゼーション1に加えてMAÏがおさめられているのはうれしい限り。サクソフォンならではの柔軟な表現や、音色そのものの魅力をさらに堪能したい気もしますが、まずは意欲的なアルバム発表に敬意を表したいと思います。
そういえば、イタリア人作曲家ベリオのセクエンツァの、イタリア人奏者による録音って、初めて聴いた気がする、、
オススメ度:
セカンドアルバムは、クラシックからの編曲を含む小品集。それにしても、聴きなれた曲が、ずいぶん音符が多く派手に聴こえます。ガロ氏、相当好き勝手に吹いてますね(笑)。そもそもドゥメルスマンやモンティの曲は、少なからず名人芸ひけらかし的要素があるので、旺盛なサービス精神ゆえの演奏でしょう、きっと。ただ、響きが少ないストレートな録音ゆえに細部の詰めの甘さや不安定さを感じる箇所が目立ってしまったのは残念。意外と録音の少ないホイットニーやダネールズの愛らしい曲が楽しめたのが、このアルバムの最大の収穫でした。