Joaquín FRANCO Perás


スペイン・ヴァレンシア生まれのサクソフォン奏者。ヴァレンシア音楽院に学び、ペドロ・イトゥラルデとダニエル・デファイエに師事しました。スペイン国立管弦楽団を始めスペイン内外のオーケストラと共演歴があります。また1986よりムルシア音楽大学の教授に着任、その後マドリッド音楽院を始めスペインの音楽大学で教鞭を執っています。

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主なアルバム


「Sax a Pel Homenahe a Pedro Iturralde

EGT 612-CD
1994/1/3-5
  1. ジャズ組曲 (イトゥラルデ)
    Pedro ITURRALDE (saxophone)
  2. トルコ風ブルー・ロンド (ブルーベック/イトゥラルデ編)
  3. デキシー (イトゥラルデ)
    Pedro ITURRALDE (saxophone)
  4. ギリシャ組曲 (イトゥラルデ)
    Pedro ITURRALDE (piano)
  5. 小さなチャルダッシュ (イトゥラルデ)
  6. ルーマニア舞曲 (イトゥラルデ)
  7. ミニアチュア (イトゥラルデ)
    Pedro ITURRALDE (saxophone)
  8. 民謡風ロンドの主題による前奏と変奏曲 (ピエルネ)
  9. サクソフォン4重奏曲 (デザンクロ)

Joaquín FRANCO, Angel MOLINA, Julio GASCÓN, Jose GRAU (saxophone)

師匠であるイトゥラルデの作品、それにピエルネとデザンクロという有名曲を集めたアルバム。このアルバム、以前から存在は知っていたのですが、スペインの流通事情の悪さや情報の少なさから、入手の手がかりがまったくない状態が続いていました。が、ある日突然、国内のCDショップに並んでいてびっくり。再プレスでしょうか、、?

フランコを中心とした4重奏団に、数曲イトゥラルデ自身が参加しています。ギリシャ組曲は、聴きなれた出版されている4重奏版とはずいぶん構成や響きが違っていて、なるほどもともとはピアノだったのね、という発見が多々ありました。デキシーでの軽快な演奏もゴキゲンでいいですね。アンサンブルそのものはやや雑な印象を受けましたが、曲の楽しい雰囲気は充分伝わってきます。イトゥラルデの作品、ギリシャ組曲以外ももっと日本で演奏されていいと思うのですが、いかがでしょうか。

定番のピエルネデザンクロでもアンサンブルはやや雑ですが、デザンクロでは内声部の動きにはっとさせられるのが何箇所かあり、繰り返し聴いても飽きることがありませんでした。


「Saxofolìa」

EGT 688-CD r.1996
  1. アレグロ〜フルートソナタ第3番より (ヘンデル)
  2. ラルゴ<オンブ・ラ・マイ・フ> (ヘンデル)
  3. グラーヴェ (タルティニ)
  4. バディネリ〜管弦楽組曲第2番より (バッハ)
  5. パスピエ〜歌劇「カストルとポルックス」より (ラモー)
  6. アリア (ルクレール)
  7. アダージョ op.5-5 (コレッリ)
  8. タンブラーン (ラモー)
  9. パストラル (ヘンデル)
  10. 優しい歌 (リュリ)
  11. ガヴォット〜歌劇「ゴルコンドの女王アリーヌ」より (モンシニー)
  12. 愛の喜び (マルティニ)
  13. 居酒屋のミュゼット (クープラン)
  14. 精霊の踊り (グルック)
  15. 春の歌〜無言歌集より (メンデルスゾーン)
  16. 小ワルツ〜6つのレントラーより (ベートーヴェン)
  17. ガヴォット〜バレエ音楽「レ・プティ・リアン」より (モーツァルト)
  18. セレナード〜白鳥の歌より (シューベルト)
  19. トロイメライ (シューマン)
  20. メモリアル (イトゥラルデ)
    Daniel DEFFAYET, Pedro ITURRALDE, Josè GRAU (saxophone)

Joaquín FRANCO (saxophone) / Jusús GÓMEZ (piano)

ミュールが編曲した曲集を録音したアルバム(師匠デファイエのほかモレティも同様なアルバムを録音しています)。そして最後にフランコの師匠であるデファイエ、ペドロ・イトゥラルデとの共演という、豪華なおまけがついています。録音でかなり損をしていますが、基本的には音符の一つ一つを忠実に音楽に昇華させていく真面目な奏者であることがわかります。特に記譜上の強弱記号はかなり忠実に再現しているようです。オンブ・ラ・マイ・フの冒頭の弱音などは、録音がしっかりしていれば相当ゾクゾクした音になっていたでしょう。さすがデファイエの弟子、です。時には大胆さを交えた演奏は、繰り返し聴いていくと味わいが深まります。しかし、圧巻は最後のメモリアル。4本のサクソフォン+ピアノという編成のせいもありますが、太く強靭な演奏に完膚なく打ちのめされました。途中アドリブでクラリネットが登場するのですが、これはイトゥラルデが持ち替えてるのでしょうか、、


「Saxtendre」

DAHIZ Production 016-CD r.2002
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  1. 幻想曲 op.79 (フォーレ)
  2. エレジー (フォーレ)
  3. パヴァーヌ (フォーレ)
  4. シシリエンヌ (フォーレ)
  5. 夢のあとに (フォーレ)
  6. 水辺にて (フォーレ)
  7. 月の光 (フォーレ)
  8. イスファーンのばら (フォーレ)
  9. トスカナのセレナード (フォーレ)
  10. ゆりかご (フォーレ)
  11. 子守唄 (フォーレ)
  12. ロマンス (メンデルスゾーン)
  13. アリアとクーラント (リュリ)
  14. アダージョ〜ヴァイオリンソナタ第3番 (ルクレール)
  15. ガヴォット (ヘンデル)
  16. 牧歌とパスピエ (デトゥーシュ)
  17. シチリアーノとジーグ (ヘンデル)
  18. アシルとデイダミー (カンプラ)
  19. ガヴォット (マルティニ)
  20. ブーレ〜管弦楽組曲より (バッハ)
  21. タンブーラン (モンドンヴィユ)
  22. ガヴォット〜栄光の殿堂より (ラモー)

Joaquín FRANCO (saxophone) / Jusús GÓMEZ (piano)

前半がフォーレの作品、後半がミュールが編曲した曲集を録音したアルバム。フォーレの作品がサクソフォンで演奏されることはよくありますが、これだけまとめた録音はなかなかありません。後半のミュールの編曲も、なかなか耳にすることのない曲が多く含まれています。フランコの演奏は、音色がやや独特で、少々アバウトな箇所もありますが、遺伝子は確実にフランスの伝統的な演奏解釈・奏法に則ったものです。参考演奏として聴くにふさわしいか、、といわれると微妙なところですが、それでも真面目に演奏された貴重な音源ということができるでしょう。

ジャケットの雰囲気が、1枚目のSax a Pelと似ているなぁ、、(ぼそ)


「Sax A Fons」

DAHIZ Production 031-CD r.2006
  1. 愛の言葉 (カサド)
  2. セレナード (カサド)
  3. 間奏曲〜歌劇「ゴイェスカス」より (グラナドス)
  4. 7つのスペイン民謡 (ファリャ)
  5. 3つの小品 (ファリャ)
  6. 火祭りの踊り〜歌劇「恋は魔術師」より (ファリャ)
  7. 星の歌 (ペドレイ)
  8. マヨルカ (アルベニス)
  9. アルバエスの夜 (イトゥラルデ)
  10. ガリシアのバラード (イトゥラルデ)
  11. ジプシーのタンゴ (イトゥラルデ)

Joaquín FRANCO (saxophone) / Jusús GÓMEZ (piano)

このアルバムは、スペインの作曲者の手による、お国の"名曲"をサクソフォンで演奏しているもの。録音のせいかやや硬く聞こえますがインターナショナルな響きを意識しつつ、お国ものの微妙な間合いや節回しが聴こえてくるのがユニークです。特に最初の、チェロ奏者カサドが書いた2曲の、情熱が先行した強烈なアッチェルとタメがきまった演奏なんか、真似できそうにありません。ファリャやペドレイの曲も、一つ一つの音にいろいろな情感が込められているように聞こえます。ずいぶんアバウトに演奏しているところもありますが(笑)

最後に、師匠でジャズ奏者でもあるイトゥラルデの小品が収録されてますが、 じつにしみじみと演奏しているのが印象に残ります。スペインのCDは流通事情のせいかなかなか見かけませんが、クラシカル・サクソフォンがかなり盛んな国、ぜひ聞いてみて下さい。

このCDのジャケットも、これまでのパターンと似ているなぁ、、(ぼそ)

オススメ度:

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