アメリカで活動するサクソフォン奏者。ノーザン・イリノイ大学に学び、現在も同大学の教授職にあります。また、作曲家/ピアノ奏者のヨゼフ・ピンツァロンとデュオを組み、ジャズや現代音楽の演奏を行なっていました。現在はコンテンポラリ作曲家とコラボレーションを組んで、新しい音楽を生み出しています。
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1938年マサチューセッツ生まれの作曲家デクスター・モリルの協奏曲集。フランスのIRCAMに参加する一方でスタン・ゲッツやウィントン・マルサリスのジャズ・プロジェクトに関わったり、ウディ・ハーマン・ビッグバンドに関する書籍をしたためたり、と精力的な活動をおこなっています。そんなモリルの作品は、予想どおり現代音楽ながらもジャズの要素を強く感じる作品。サクソフォン協奏曲に見え隠れするそんな要素を、やはりジャズに強いスティーヴ・デュークはやや線の細いソプラノ・サクソフォンで見事に表現しています。このアルバムの中でも一番作品・演奏ともに楽しめました。トロンボーン協奏曲の妙にかしこまった雰囲気やコルネット協奏曲の途中でメロディアスな旋律が大々的に登場する曲想に、むしろ違和感を覚えました。伴奏のオーケストラの底力がさらに感じられればよかったと思うのですが。。